nine.ten coffee weblog

おうちカフェ「nine.ten coffee」のブログです。今のところ単なる趣味です。

昔話8。自家焙煎に手を出してしまう

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2015年夏、豆難民になって以来、ふたたびあちこちで豆を買い漁るも、やはりそう簡単には好みの豆に出会えなかった。美味しい豆はいくつかあるけれど、ドストライクじゃないというか……。そんなとき、ネットでとあるものが発売されることを知る。「本格珈琲焙煎生豆キット」という、ごま煎りと生豆数種類がセットになったムック本だ。

 

ついに……禁断の扉を開けるのか……なんて思いながらポチッと注文(2016年末現在、フェリシモ公式やAmazon等では品切れの模様ながら、楽天など一部店舗では購入できるっぽい)。

 

焙煎など素人が簡単にマスターできるはずがない。ヘタに手を出すと絶対に泥沼にはまる。と思っていたので、それまで自家焙煎は眼中になかった。ところがそのときは豆難民。背に腹はかえられず、とりあえずやってみて、やっぱりダメそうだったら綺麗さっぱりあきらめよう、と。

 

初めて手にする生豆、ブラジルのイエローブルボンを小さなごま煎りに入れ、説明書どおりに焙煎開始。カセットコンロに火を付けて、ごま煎りをシャカシャカと振る。次第に漂ってくる香ばしい香り……へぇ、これが焙煎の臭いなんだ、と関心しながらパチパチッと1ハゼの音を聞き、2ハゼのピチピチッが鳴り始めたところで煎り止め。ものすごく適当。そして、けっこう煙い。換気扇を全開にしても煙が立ちこめて、警報器が鳴るんじゃないかと内心ヒヤヒヤしたくらい。

 

ごま煎りのフタを開けてみたら、見事なまでの煎りムラ。やっぱり難しいなぁ、そんなことを思いながら、一晩寝かせて次の日、ラテにしてみた。

 

豆の量が少ないのでメッシュの調整はほぼできず、一発勝負。案の定、メッシュが少し粗かったようで抽出は早かったものの、甘味があって、かつローストしたての香ばしさもあり、ど素人の焙煎一発目にしては上々だった。

 

素人焙煎でも意外とイケることを知り、残りの豆も次々とロースト。結果的には最初に焼いたブラジルがいちばん好みながら、産地による味の違いをじゅうぶん楽しめた。

 

焙煎は職人の仕事、という考えは今でも変わっていないのだけど、その敷居は意外と低いところにあることを知ったぼく。茨の道になりそうだけけど、ちょっと真面目に取り組んでみようと思ったのだった。