サンタモニカにしばらく滞在するので、やっぱりコーヒーショップ巡りは外せないよね……というわけで第2弾。
ホテルがあるマリナ・デル・レイからサンタモニカのオフィスへ行く途中に「アボット・キニー通り(Abbot Kinney Blvd)」というストリートがあり、そこがサンタモニカというよりもロサンゼルスのなかでも若者に人気のホットスポットになっている。
ひと昔前だとハリウッドの南にある「メルローズ・アベニュー(Melrose Ave)」が有名で、ぼくも一度行ったことがあるけれど、今はこっち(アボット・キニー)らしい。というか、今はメルローズはすっかり廃れてしまったとか。
で、このストリート、1キロ弱(お店が集中しているのはせいぜい500m)の通りながら、おしゃれなショップが数多く軒を連ねていて、平日休日問わず活気づいている。
とにかく多様なお店があって、しかもいちいちオシャレなので、ブラブラしているだけでも楽しいのだけれど、ぼく的にはやっぱりコーヒーショップが気になるところ。
アボット・キニーには、ぼくが見た限りでは3件のコーヒーショップがある(逆に言えば3件しかないともいえるけれど、これらすべてが個性的だから価値が高い)。
ひとつは前回紹介した「ブルーボトルコーヒー」。平日は空いていたけれど、土曜になると待ち人が出るほどの盛況ぶり。
で、「ブルーボトル」以外の2件がこちら。
■Intelligentsia Coffee(インテリジェンシア・コーヒー)
シカゴ発のコーヒーショップ。アメリカじゃ有名店のひとつ。原宿にココの豆を使ったコーヒースタンドがあった気がするけれど、いつもまにか閉店していて残念だったなぁ。日本ではしっかりと売り方考えないとダメなのかも?
ぼくも「インテリジェンシア」の実店舗に行くのははじめて。
アボット・キニーの店舗はレンガ造りで、一見してコーヒーショップとはわからない店構え(これはアボット・キニー全体に言えるけど)。
入口を入ると、細長い通路脇にひな壇状の座席があり、その奥にメニューが。このメニュー、写真ではほぼわからないけれど、じつは日付が入っていて、その下はこうなっている。
BREWED COFFEE
Costa Rica , Flecha Roja
Mexico , La Perla Organic
つまり、これはきっとドリップに関しては日替わりで豆が入れ替わる、ってことなんだと思う。いちいちプリントするところに関心。普通は手書きでお茶を濁すところだもの。
店内は開放的ながらも、よく見るとそこまで広くなく、客席はキャッシャー&ブリュースペースの手前と奥にちょっとある程度で、この日もMacを広げたお客さんでほぼ埋まっていた(このへんはアメリカも日本も変わらないなぁ)。
例によってカフェラテをオーダー。
豆は看板ブレンドの「Black Cat」なのかな。さっぱりしていながら、味はしっかり。味の基本構成はビターな感じで、酸味は控えめ。あと、使っているミルクのせいなのか、意外とミルク感も控えめで、ぼくとしては少し物足りなさが残った。
じつはだいぶ昔(10年以上前)に「Black Cat」をいただいたことがあって、そのときの印象も今回とほぼ同じだったので、単に豆の好みなのかもしれない。
ドリップも飲んでみればよかったな。
で、もう一件がこちら。
■TOMS Flagship Store(トムス・フラッグシップ・ストア)
“TOMS”を聞いてピンとくる人もいるだろう。そう、シューズブランド「TOMS」が手がけるコーヒーショップ。
「TOMS」のお店も兼ねているので、コーヒー専門店というよりはコーヒーを飲みながらシューズなどのアイテムも購入できるお店、という感じ。
写真のように、店構えに味がある。ぼくも、あらかじめ調べたから入ったものの、何も知らない状態でこの店を見たら、きっと入るのをためらいそう……。
店内に入るとレジが手前と奥の2ヵ所にあり、コーヒーは奥のレジで注文する。ラテを注文すると店員のにーちゃんが手際よくつくってくれた。
そして、この店の大きな特徴といえるのが店のつくり。
ラテを受け取って奥へと進むと、まず靴&グッズ売り場があり、さらにその奥に小さな庭が見えてくる。店内のはずなのに外へと続く、なんとも不思議な感じ。庭の部分には屋根がないのでとても開放的で気持ちが良い。
ただし、座席の絶対数は多くなく、強い日差しを遮ることができる売り場スペースの座席はこの日は満員で、庭の座席しか空いていなかった。
肝心のラテのお味はというと、ボディ豊かでほろ苦さとミルクの甘みのバランスが良くて、正直、好きな系統。例えるなら「VERVE」とか「Cat&Cloud」あたりのサンタクルーズ系の味に近いかな。
せっかくトライしてくれたラテアートがキマっていないのが残念だけれど、味と店の雰囲気はかなり好き。ボリュームがあるカップで提供されるのもいいね。
上辺だけ見るとシューズ屋が片手間でコーヒー屋をやっているように思いがちだけれど、オフィシャルサイトを見る限り、かなり本気でコーヒーに取り組んでいるのもわかるし、その本気度は十分、味に出ていると思う。個人的な好みでは「インテリジェンシア」よりも好きだなぁ。
Visit the Official TOMS Stores | TOMS®
アボット・キニーにはこれらコーヒーショップのほかにも、抹茶カフェ「SHUHARI Matcha Café」やレモネードがウリ(?)のカジュアルレストラン「Lemonade」、ジュースバー&カフェ「The Butcher's Daughter」……etcと、魅力的なお店がわんさかあるので、ロサンゼルスへ遊びに行ったら、ちょっと足を伸ばしてサンタモニカと一緒に散策してみるのもおすすめ。