7/18に発送したよメールが届いて「あーこりゃ到着は7月下旬かなー」などと思っていたら、一週間もたたないうちに到着してちょっと驚く。
というわけで、早いもので「Standart Japan」も9号。
ここのところコーヒー豆の今後をテーマにした特集が続いていた。ぼくは、そういう分野に関心があるので興味深く読んでいたのだけれど、なんと今回もコーヒー豆のR&D(研究開発)巻頭特集に組まれていて嬉しい悲鳴。やるなぁ。
それとは別に、個人的に良い意味で引っかかった記事がふたつある。ひとつは「人工知能の時代にコーヒー焙煎家は必要か?」という記事。
タイトルからしてわかりやすいテーマだけれど、ぼくも素人ながら焙煎をやっているので、ここで書かれていることはとても共感できた。
詳しくは本書を読んでもらうとして、要約すると「どれだけ人工知能が発達したところで、人間は感覚を駆使して焙煎できるから、そこには決定的な違いがある。焙煎家は、芸術家や職人と同じようなものだ」というもの。
そうそう、そのとおり、と思いながら読んでいたものの、正直に言うと、脳裏には、果たしてそうかなぁ? と疑問符もあった。
というのも、人間には体調という大きな大きな変数があるし、そもそも農産物のコーヒー豆は品質が一定じゃない。だからこそ、豆の成分データと焙煎プロファイル、そして人が感じる味覚のデータをディープラーニングで蓄積することで、最終的にはどんな豆でも一定の味を感じられるように焙煎できるようになるんじゃないかなぁ? と、妄想してしまう。それができたら素敵だなぁ、と、
だって、同じ銘柄の豆を同じように焼いたつもりでも、ロットが違うと味が変わる気がするし、季節によっても変わる気がするからね。焙煎って、むずかしい。
もうひとつの記事は、コーヒーに無関係の、雑誌の話。
雑誌専門のオンラインショップのキーマンへのインタビューなんだけど、テーマとしては「なぜ今雑誌なのか」という、ある種の「STANDART」と通ずる哲学みたいなのが語れている。
ぼくも長い間、出版業界にいたから、その気持ちはすっごいわかる。雑誌を書店に買いに行って、家で表紙をめくる瞬間の、あの高揚感は、もう二度と味わえないんだろうなぁ。
で、今回オマケについてきた豆でラテを淹れてみた(上の写真のそれ)。
今回の豆はイルガチェフェのウォッシュド。例によって超浅煎り。
分量的に1杯しかつくれないので、いちかばちかでメッシュを予想して淹れてみたら、恐れていた抽出早すぎにはならず、まぁまぁの出来映えに。
浅煎りゆえにエスプレッソはシャバシャバなので、プアオーバーが難しかったけれど、ラテの味はベリーのような香りと甘酸っぱさで美味しい。
浅煎りがそんなに好きじゃないぼくでも「あ、なかなか良いね!」感じたラテでした。今度からオマケの豆はラテにしてみようかな。