nine.ten coffee weblog

おうちカフェ「nine.ten coffee」のブログです。今のところ単なる趣味です。

昔話2。デロンギのエスプレッソマシンと格闘する

デロンギのエスプレッソマシンを手に入れたぼく。書籍やらネットやら、当時あまりない情報を漁りながら、おうちでカフェラテを楽しんでいた……うそです。エスプレッソマシンと格闘していたと言ったほうがいいのかもしれない。

 

豆はどこから買っていたかというと、スターバックスだったりタリーズだったり。しかも、何も知らないぼくは、当たり前のようにお店で挽いてもらっていた。だから、こんなことがあった。

 

いつもと同じようにコーヒーを詰めて、同じように付属のタンパーでタンピングして、マシンにセットして、抽出スイッチを押す……も、エスプレッソが抽出されない。何度やっても同じ。今なら、じゃあグラインドメッシュを少し粗くしよう、と思うんだけれど、いかんせん経験が浅いど素人なので、こう思ってしまったのだ。

 

あれー、いつもと同じで挽いてって言ったのに、店員さん、間違えてるよ。と。

 

マシン壊れた? と思わなかったのが幸いなんだけれど、そう思ってしまう人がいても不思議じゃないところがエスプレッソの敷居の高さ。

 

スターバックスに電話して事情を説明すると、平謝りされて、なんと自宅まで豆を持ってきてくれた。今思うと、ほんっとうに申し訳ないばかりか、よくもまあ家まで持ってきてくれたものだと関心してしまう。まだ店舗も少ない時期だったからこその神対応だけれど、わざわざ対応してくださった方には本当に申し訳ないと思う。無知って恐ろしい。

 

持ってきてくれた豆ではうまく抽出できたのだけれど、それ以降も同じようなことが度々あった。ただ、さすがに自宅まで豆を再配達してもらうのは気が引けるので、こう言うことにした。

 

いつもは3番で挽いてもらっているんですが、3.5でお願いします。と。

 

当時、スターバックスのグラインダーだと3番がエスプレッソ用だったようで、それでも抽出できないことがあるので、少しだけ粗挽きに、という意味で3.5という微妙なポイントでお願いした。店員のお姉さんは「やってみます!」と頼もしい。

 

が、それでも抽出が早かったり、遅かったりして、悩んだ。どうして同じ挽き方でお願いしているのに安定しないんだろう、と。経験が浅いぼくには、それが不思議で不思議で仕方がなかった。

 

それでも救いだったのは、うまくいったときのカフェラテの味は、お店で飲むそれと大差ないものだったから。スチーミングなんて、ボッテリ泡泡なフォームだったりもしたけれど、家でそれがつくれることがとても新鮮で、それでじゅうぶんに満足していた。だけれど、そのなかでも不満だったのが、先の不安定さ。

 

ある日、毎度の不安定さに嫌気が差し、思い立った。もう、グラインダーを買っちゃおう、と。どこで買ったかは覚えていないけれど、同じデロンギのKG100を手に入れた。

 

豆を買うとき、「お挽きしますか?」との問いに「いえ、豆のままでお願いします」と答えるのが、なんだかいい感じ。ちょっとだけ自分が進化したみたいで。

 

このグラインダーの購入は、ぼくのエスプレッソ熱をさらに引き上げた。エスプレッソを淹れるたびにグラインダーで豆を挽く。ただそれだけなのに、以前と風味が全然違う。味も違う。もう、ほんとうにビックリだ。こんなに違うんだ、って。同時に、挽いてもらっていたときに感じていた悪い意味での味の変化が、劣化によるものだということも知った。

 

粉は劣化がものすごく早くて、豆のままだと遅い。そしてグラインダーの大切さ。何事も経験なんだね。

 

と、このあたりまではスターバックスやタリーズ等のコーヒーチェーンの豆で満足していたぼく。しかし、このあと衝撃的な出会いが訪れる。