渋谷「NO.8 BEAR POND」で売られている豆は一種類。名前は、たしかNo8ブレンド? 的な名前だった気がする。要するにエスプレッソ系メニューで使われているブレンドだ。「BEAR POND」のハウスブレンドでもあるFlowerChildと方向性は同じだけれど、内容が微妙に違うらしい。
豆は、冷蔵庫のなかの店舗で使うストックのなかから量り売りしてくれる。
自家焙煎を始めるとわかるのだけれど、なんだかんだ言って、焙煎豆は「ほどよく冷やして保存」がベストだと思っているから、このあたりの価値観が同じというのもココが好きな理由のひとつなのかもしれない。
豆づらを見ればわかるように、ローストはけっこう深め。フルシティ〜フレンチくらい。ブレンドの内容は不明ながらも、ほぼナチュラルっぽい。このあたりからも甘みを重視していることが伺える。
ただ……何度も行くとわかるのだけれど、このお店の豆はけっこうブレがある。
良いときは、「チョコレートでも入れているの?」というほど、豆を入れたカバンのなかが甘いチョコレートフレーバーで満たされるのだけれど、ローストを少しハズしているときは、甘い香りではなくて、ちょっとスモーキーな深煎りコーヒー豆のにおい、になる。
残念ながら、今回は後者だった。前回もたしか後者。だけど、前々回は前者だった。お店で飲んだラテでも感じたけれど、やはり焙煎がブレているんだなぁ、と。
だから、今回の豆で落としたエスプレッソの風味は、チョコレートというよりもスモーキー。ラテにしてもコクはあるけれど、甘みが少なく、物足りなさが残る。これが、焙煎がうまくいっているときの豆で淹れると、まるでココアのような甘みとコクたっぷりのラテになる。この違いはものすごく大きい。
焙煎のブレって、自分でも経験あるから理解できるし、ダークチョコレートの風味を引き出すためのスウィートスポットがとても狭いことも想像できるから、そこを外してしまうのもわからなくもない。だけれど、あのチョコレート感に魅了された者としては、「あの感じ」を毎回味わいたいと思ってしまうのも事実。
次買うときは焙煎成功していると良いなぁ。