nine.ten coffee weblog

おうちカフェ「nine.ten coffee」のブログです。今のところ単なる趣味です。

Kaldi Fortis(CENTER 306) の焙煎ログを Mac版『artisan』で採る方法

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購入した3代目焙煎機である Kaldi Fortis。

 

使い始めるまでに収納ボックスを製作して、キッチンに焙煎機のセットアップも完了、さあテスト焙煎をするぞ! という段階になって、新たな問題が発生。

 

ローストログを採るソフト『artisan』に温度データがこない……。

 

何度再設定しても、設定内容を変更しても(勘で)一向に温度を拾ってくれず、この日はテスト焙煎を諦めてここ最近ハマっている『Ghost of Tsushima』に興じるという現実逃避に出てしまう。

 

出鼻をくじかれて凹むぼく。

 

まぁ、勘で設定してもダメだよね、きっと。

 

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↑画面右の温度計が「-1.0」表示。つまり温度を拾えていない……。

 

じつは焙煎機に付属しているマニュアルに、一応、初期設定の手順が書かれている。Windows版の内容だけれど、こういうのはOS問わないから、基本は同じと考えていい。

 

その手順というのは、こうだ(プリントがかすれていてよく見えないけれど、こんな感じ)。

 

1:T1とT2を温度計の上部に繋げてください。そしてUSBケーブルでPCと繋げてください。
2:Artisanを起動し、メニューバーから「構成」→「デバイス」をクリックします。
3:「ET/BT」→「メーター」から「Center 306」を選択後、右下の「OKI」をクリックします。
4:その後「シリアルポート構成」画面が出ますが、PCと温度計が繋がっている状態でしたら、「ET/BT」の「ポート」で繋がっているポートに自動に設定されます。PCと温度計が繋がっているか、温度計の電源が入っているかを確認してください。

 

以上がマニュアルを書き写したもの。

 

ただ、この手順で進めても、ダメなんですよ。

 

ちなみに使用ハードは、春までメインマシンとして使っていたMacbook Air 2013mid 11インチ。OSは最新の10.15.6。

 

「これがOSのせいとかだったら嫌だなぁ……」なんて思いが頭をよぎる。

 

KaidlのオフィシャルサイトにWindows版の設定マニュアルが用意されているけれど、書いてあることは同じ。

 

早く使いたいのに、これでは困った。

 

で、いろいろ調べまくった。「Modbusってなんだ?」というところから……気が遠くなる(泣)。

 

さあ、ここからが本題。

 

Mac版『artisan』の初期設定。「CENTER 306」の温度の拾い方

なんとかうまくいったので、備忘録代わりに。

 

1:ドライバをインストールする(重要)
ココからMac版のドライバをインストールする。

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↑『artisan』にはドライバがインクルードされているから不要という情報も見たけれど、結果的にドライバを入れないとダメだった。

2:デバイス>「ET/BT」のメーターから「CENTER 306」を選択、OKを押す

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↑使用しているロガーが「CENTER 306」なので、同じ機種を選択する。

3:「Modbusデバイス以外の設定」画面になるので、ポート「CP2102 USB to UART Bridge Controller」を選択

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↑この「CP2102 USB to UART Bridge Controller」は、ドライバをインストールしないと選択できない。

4:『artisan』上で「ON」ボタンを押して温度が反映されているかを確認

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↑右側の温度に注目。わかってしまえば簡単だけれど、なかなか遠い道のりだった。

基本的にはこれでOK(のはず)。

 

ちなみに、冒頭の写真は記念すべき最初の焙煎ログ。

 

なにぶん最初の焙煎でなにもわからないなかで焼いたものなので全くなんの参考にもならないけれど(そもそも暖気不足気味のよう)、リアルタイムで温度が見られるだけでなく、“このペースで行くと何分後には何度だよ”という情報もわかるので火力調整に大いに役立ちそう。

 

最初の焙煎は大失敗に終わったけれど(めちゃくちゃ不味く、奥様のラテアート教室で消費されることに)、なんとなく押さえるべきポイントはわかってきた気がする。

 

予想はしていたけれど、こうして焙煎ログが採れるのは、とても良いです。ログデータ蓄積に頑張ろう。

 

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↑構成>機械から「Kaldi Fortis」が選択できるようになっているけれど、これは選択しても無意味。大事なのは「デバイス」のほう。焙煎機自体にセンサーがついているわけではないので、考えてみれば当たり前なのだけど、これ紛らわしいなー。

artisan-scope.org

ええ!? 『Artisan』のBTとETの表示が逆だって!? (11/2追記)

このエントリーのコメントを見れば一目瞭然ながらも、念のために追記。

 

CENTER306の説明書どおりにT1センサーとT2センサーを接続して『Artisan』を起動すると、BTとETの表示が逆になっていることが発覚(morioさん、ありがとうございます)。

 

どおりでおかしいと思ったんだ。思い当たるところを挙げてみると、こんな感じ。

 

・多くの場面でETよりもBTのほうが温度が高くなってしまう
・投入温度とボトム(中点)との差が小さい
・豆の様子と温度との関係が微妙にズレている(サンプルロースター比)
・BTのデルタが安定しない

 

だけれど、はじめて使う焙煎機ゆえに「こういうものなのかな」と思ってしまっていた(泣)。

 

「逆ですよ!」という情報を聞いて、早速チェック。

 

『Artisan』を起動してT1センサー(BT)を触ってみると……ETの表示が上がっている……。

 

オーマイガー。

 

焙煎機のメーカー側は間違っていないので、これは『Artisan』の問題というか罠だね。最初にもうちょっとちゃんと確認しておけば良かった。

 

T1とT2のセンサーを逆にしても良いのだけれど、このケースの場合はソフト側で対応できる。

 

構成>Curves…内、左からふたつめのタブ「Filters」の ET<->BT にチェックを入れればOK(morioさん、重ねてありがとうございます)。

 

ともあれ、先の謎がようやく解けたことに加えて、今まで「まずまず」ではあるけれど、バシッと味が決まらないことが多かったので、ようやくこれで前進できそう。良かったー。

 

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↑ET<->BTにチェックを入れることで豆温度(BT)と排気温度(ET)を正しく表示できる。

 

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