年明け早々に仕込みをした自家製コーヒーリキュール、そして興味本位でついでに仕込んだいちご酒が、ついに完成したかもしれない。
正直言うと、どうなったら完成なのかよくわからなかったので、ネットで調べて「フタを開けてアルコールのツンとした香りがしなくなったら完成」という定義を、今回はそのまま採用。
いちご酒がまさにそれで、フタを開けると、もうそれはそれは素晴らしいストロベリーなフレーバー……。アルコールのキツい香りがほとんどせず、この芳醇なイチゴの香りだけで大満足してしまうほどで、ずっと嗅いでいたくなるような香り。「これは美味しいに違いない!」と、奥様も大興奮(笑)。
せっかくだからテイスティングしてみよう、と、ティースプーンで味見すると、さらにテンション急上昇。これは本当に間違いない。美味しいやつ。
興奮を抑えて、一応、今回のメイン企画だったはずのコーヒーリキュールはどうか?
香りはというと、正直、まだアルコールのツンとした匂いが鼻をつく。さっきの定義だとまだ未完成だけれど、あまり長く浸けておくと苦くなるだけのようなので、今回はこれにて豆を引き上げることに。
で、こっちもテイスティング。
まずブランデーのアルコールがきて、コーヒーの苦味がやってくる……。じつをいうと、これが美味しいのかどうか、ぼくにはわからない……。
「甘くないカルーアだね。アイスとかにかけると美味しそう」と奥様。
ぼくも一応カルーアの味は知っていて、めちゃくちゃ甘かった記憶がある。だから今回はあえて甘さ控えめにつくったつもりなのだけれど、だからこそアイスみたいに甘いものに使うとちょうどいいかもしれない。
というわけで、とりあえず両方とも仕上げを行うことに。仕上げというのは、中身を引き上げてボトルに移し替える作業ね。
まずはコーヒーリキュール。
こいつはリキュールのなかにチャフだったり豆の破片だったり、微妙に不純物っぽいものが散見されるのでペーパーで漉すことにした。使用するペーパーはV60。
お玉を使って、ていねいにドリップ。漉されたコーヒーリキュールの色が心なしか落ち着いていて、光にさらすと濁りがほとんどない琥珀色をしている。
漉し終えたの図。
豆が真っ黒だけれど、もともとはこんなに黒くなくて、せいぜいフルシティくらいかな。前にも書いたけれど、使っている豆はブラジル(のショコラ)ね。
自家製コーヒーリキュール、これにて完成〜。この状態でもうしばらく熟成させよう。
ちなみにこのボトルはボルミオリ・ロッコのフィアスチェッタボトルという難しい名前の500mlサイズのもの(Amazonで購入)。見てわかるように、容量がちょうどいい。
さて、続いてはいちご酒。
こちらは中身のいちごとレモンを取り出して、茶こしで漉しただけ。
いちごの色素が抜けているから、 果肉の色が少し白っぽくなっているけれど、これはこれで再利用しちゃいます。
というわけで、こちらもボトルに詰めて、完成〜。
引き上げたいちごはジャムに
引き上げたいちごはてっとり早くジャムに。
果肉がだいたい200g弱。調べたら、果肉の量に対して30%(65g)がジャムをつくる際の砂糖の目安らしいけれど、今回は量も少ないし、もともと氷砂糖も入っているので45gほどの砂糖を使って甘さ控えめにすることに。
いちごと砂糖を鍋に入れて、果肉を潰しながら中火で煮る。
アルコールの香りがしなくなったらレモン汁を適量入れて、完成〜。
予想していたように量はけっこう少なめながらも、味はバツグン。
果肉がゴロゴロ、甘すぎず、いちごの酸味がほんのりと残っている。しかもブランデーの風味がかすかに感じられてとても美味しい。市販のジャムとは全然違う。
奥様も「美味しい!」と満足げ。
いちご酒は、というか果実酒は、リキュールのほかにも今回のように果肉を使ったジャムなどをつくることもできるから、なんだかお得な感じ。一度に二度美味しいとはこのことだね。
バレンタインデーにいちご酒を実戦投入
タイミング的にバレンタインデーが最適だったので、いちご酒を炭酸割りにして飲んでみた。
いやもうね、文句なしに美味しいです。いちごの甘酸っぱさがすごく出ていて、至高の味。これにはお酒にうるさい奥様も太鼓判。
そして年明け早々に「今年のバレンタインデーにはどんなチョコレートが欲しい?」と聞かれたので、しばらく考えた末に出た答えが「オペラ」。そう、スイーツのオペラ。
「えー、あんなのつくったことないよ……でもわかった」と奥様、いろいろと調べて材料を調達して早起きしてつくってくれました。ありがたや。
「はじめてだからあんまりうまくいかなかった」と謙遜していたものの、いやいやこれも美味しい。甘さ控えめでつくってあるのに子供も大喜びで、こちらも大成功。
自家製のスイーツとリキュールでバレンタイン。こういうのも良いね。ひと月後はホワイトデーか……。