うちはRocket Giotto Evoluzioneを愛用していて、おおむね満足しているものの、前にも書いたことがあるように、初期ロットゆえの騒音の大きさだったり、PIDなしのHX(熱交換器式)マシンならではの温度のブレの大きさなど、不満がないわけでもなく、年に何回かは最新のエスプレッソマシンの動向を調べたくなることがある。
で、ちょうどここ数日がその期間で(笑)、いろいろネットで見ていたところ、最近のエスプレッソマシンのトレンドがなかなかすごいということを知り、こうして記事化している次第。
というのも、Giottoのようなセミコマーシャルマシンは正直、枯れたパーツの寄せ集めであって、正直なところ、進化という側面ではあんまり伸び代がないだろうと思っていた。
以前は、HXマシンのあとにダブルボイラー機が登場し、同時にPIDが装備されたくらいで、それ以降は目立った進化がなかったのも事実。実際のところ、それでも十分だと思っていただけに、昨今の変化ぶりに驚いたというか。
というのもね、最近のエスプレッソマシンはWi-Fiにつながるんですよ、奥さん。
「え? エスプレッソマシンがWi-Fiにつながって、なにが嬉しいの?」と思ったわけですよ、最初は。
ところが、それによって受けられる恩恵の大きさを考えたら、なるほど! と。ダブルボイラー、そしてPIDまでは業務用のトレンドを取り入れたものだったけれど、このWi-Fiで広がる世界というのは、まさに家庭用ならではの進化ぶりで、そこに関心した次第。
Wi-Fiにつながるとなにが良いかというと、要はスマホアプリでいろいろできちゃう、と。
例えば、セミコマーシャルマシンはウォームアップにそれなりの時間がかかるので、電源を入れてもすぐには使えない。だからぼくは朝食を食べる30分前にはベッドから起きてキッチンまで行ってスイッチを入れてベッドに戻るというルーティーンなんだけど(笑)、Wi-Fiにつながるマシンの場合、ベッドにいながらしてスマホで遠隔操作して電源をオンにできちゃう(最近はスマート電源みたいなのもあるとはいえ)。
それだけでなく、温度設定やら抽出時間やら、ログを採ったりだとか、いわゆるコントロールボックス的な役割をアプリ側が担うので、操作が簡単なだけでなく、アップデートも簡単という一石二鳥感。
今まではRocketでいうと、R58のようにコントロールボックスを外部に引き出して操作するタイプだったので、操作性だったり耐久性だったり、その手の問題がつねにあったけれど、こうしてアプリ化できればそのあたりも解決するうえに、なによりマシンのコストダウンにつながるので、エンドユーザーとしてはとてもありがたい。
そんな最近のエスプレッソマシンのなかでも、ひときわ目を引いたのがSanremo Cube。
E61グループヘッド(ここだけ古い)のHXマシンなんだけれど、長らくエスプレッソマシンとはこういうもの、というデザインから一皮むけた感じで、とにかくスタイリッシュ!
デザインだけでなく、ちゃんとロータリーポンプのオプションがあったり、スチームノブとホットウォーターノブも、左右ひねる方向で動作が違うなど、押さえるべきところはしっかりと押さえてある印象。
あと関心したのがドリップトレイのデザイン。
ホースで排水することを前提とした設計になっていて、薄型でこれまたスタイリッシュ。ドリップトレイに落ちた水は、傾斜によってホースがある場所にすぐに落ちるようになっている(ほかのマシンもこうするべき)。
さらに、豊富なカラーバリエーションやらサイドパネルをカスタマイズできたりなど、もういろいろと魅力的な要素だらけ。
気になるところといえば、ウォータータンクの容量が1.8リッターと少ないことくらい?(ちなみにGiottoはこの1.5倍くらい) とはいえ、逆に言えば小さいから洗いやすいとも言えなくもない。このへんは使ってみないとわからないけれど。
そんなわけで、最近はこのCubeがちょっと、いやだいぶ気になっている次第。
奥様にも相談したところ、前向きな返答をいただいたので、来年あたり買い換えるかなー、なんて。ただお値段がそれなりにしそうなので(日本円で40〜50万?)どうなることやら。
来年は円安が落ち着いてほしいな……。