ここのところ中国のスペシャルティーコーヒーが熱気づいているので調べていたら、なんと雲南のスペシャルティ専門店を発見。今の時代、そんなのあるのね。もうビックリ。
その名も「MOUNTAIN MOVER」というお店。なんでも中国雲南の農園とダイレクトトレードして、クオリティの良い豆を輸入している……とまあ、ここまでは想定内なんだけど、このお店はここからがすごい。
生豆の品質管理にめちゃくちゃこだわっているのだ。
工場からの出荷用に麻袋を特注しているばかりか、1kg単位の小売り用に、ジッパー付きのオリジナルパッケージまで用意するという徹底ぶり(冒頭の写真がそれ)。あちこちで生豆買ってきたけど、ここまでの店はなかった。
これはもう買うしかないな、というわけで、いろいろ吟味して「Triple fermentation Natural」を試してみることに。これを選んだ理由は、ほかがカティモールばかりのなか、ティピカとブルボンがブレンドされていること。そしてこの豆、名前にもあるように3回もの嫌気性発酵を経て精製されていることが大きな特徴。なかなかないよね、そこまでやってる豆。
生豆はこんな感じ。もとがナチュラルだからか、欠点豆はまあまあ多いかな。
香りは、まるでコチャレのナチュラルのようで、ツンと鼻にくる匂い。好きな人は好きなはず。ぼくは大好きなので、この時点で期待大。
いつものように2ハゼ30秒くらいまで深煎りにしてみたところ、焙煎後の豆からの香りは甘く濃厚な感じで、柑橘系ではなく熟したベリー系の香り。そうそう、こういうの待ってたんだよね。
嫌気性発酵だと香りが強すぎるということもあるけれど、この豆はほどよい感じで、コチャレと同じくらいな印象(そういう意味ではけっこう強めではある)。
そして翌日ラテにしたところ、とにかく香りがすごい。予想どおり、ベリー全開なフレーバー。
エスプレッソの質感も上々で、ラテの味はというと、上品な苦味とミルクの甘みがとてもマッチしていて良い感じ。ただ、香りのインパクトが強すぎて、コクとか味わいという意味では少し物足りなさが残るのも事実。
このへんはブレンドといえどもカティモール色が強め、とも言えるのかもしれない。
奥様の反応はもちろん「これエチオピア?」というものだった(笑)。
でもって、この傾向はラテよりもドリップ(アイスだけど)のほうが強くて、スッキリしていて香りはすごいけれど、味わいのレイヤーが少ない感じ。個人的には、もう少し奥行きが欲しいかもしれない。
とはいえ、まだ焙煎一発目。まだまだ豆は残っているので、もうちょっと試行錯誤してみるつもり。
単品で使うよりは、やっぱりブレンドすると良いかもなー……なんて思っているところです。