nine.ten coffee weblog

おうちカフェ「nine.ten coffee」のブログです。今のところ単なる趣味です。

コーヒー豆値上がりとコスタリカのアナエロビック

コーヒー豆の値上がりが激しい昨今。うちの不動の一軍豆として君臨している「ブラジル アロマショコラ」も、2023年2月時点で1キロあたり2236円だけれど、1年前は1767円、さらに前はもっと安かった(はず)。

 

例えばこの豆、感覚的には1キロ1500円くらいのイメージだったのだけど、それを考えると、いかに値上がりしているかがわかる。もちろん、値上げの波はブラジルにとどまらず、コモディティよりちょっと良い豆を買おうとすると1キロあたり2000オーバーが当たり前の世界になりつつあって、おそろしい。

 

そんななか、やっぱりいろいろな豆を試してみたくて、あれこれ買ってはいるものの、どうも「これだ!」という豆に出会えない。豆面がきれいで欠点豆も少ない……これは期待できるぞ! と焼いてみると、そんなでもないな、という。

 

いわゆる可もなく不可もなく、な、70点豆とでも言うべきか。

 

雑味がなくてクリアで美味しいんだけれど、際だった特徴がなくて、リピートするまでもないな……という豆の多いこと。だから、このブログでも豆についてあれこれ備忘録代わりに書いているけれど、最近はそれを書くまでのモチベーションが沸かないのも事実だったり。だって書くことないんだもの(笑)。

 

この感じ、趣味で自家焙煎している人ならわかるはず?

 

とくにね、前から何回も書いているけれど、エチオピアが面白くない。あの妖艶なモカフレーバーだったり、コーヒーらしからぬスパイシー感だったりはどこへ行ったんだと。どれもこれも「みんなこういうのが好きなんだろ」的な優等生な味で、クオリティは底上げされているとは思うけれど、総じて似たり寄ったりで面白くない。

 

先日も某都内コーヒーショップからダイレクトトレードなエチオピアを2種買ってみたものの(生豆ね)、上記のような感想しかなくてガッカリ。

 

……と、グチばかり言ってもはじまらないので、最近焼いた豆のなかで特徴があって「お!?」と思ったのが「コスタリカ ジャガー ナチュラル アナエロビック」。

 

 

そう、アナエロビック(笑)。

 

アナエロビックは最近あちこちの産地から出てきているけれど、これもホント、ピンキリ。普通のナチュラルと変わらないようなものから、強烈なものまでさまざま。

 

で、このコスタリカは、どちらかというと後者の風味強い系。生豆の状態で、もう酸っぱい柑橘系の匂いが強い。

 

ベリーというよりは柑橘系なので、2ハゼ約30秒のダークローストな焙煎後は香りが抜けちゃうかなと思いきや、これがけっこう残っていたばかりか、甘酸っぱいワイニーなフレーバーに変わっていた。この時点で期待しちゃうよね。

 

翌日カフェラテにしてみると、ほどよいボディ感とワイニー感でバランスの良さが際立つ印象。アナエロの豆って、香りが強いとボディが弱い、ボディが強いと香りが弱い、みたいにそこが両立しないことがよくあるのだけれど、この豆はそこが良い。

 

なにしろアナエロビックの香りがあまり好きではないうちの奥様も「飲みやすくて美味しい!」と太鼓判だったからね。

 

ドリップにするとカフェラテよりも重めで苦味を感じるものの、同時に甘さもあって、これまたバランス良し。ネルでじっくりと落とすと最高かもしれない。

 

同じ豆の非アナエロ版も飲んだことがあるけれど、これに関してはアナエロ版のほうが断然好み。

 

と、こうしてたまに面白い豆にあたると、またいろいろと買ってみようと思っちゃうのよね。

 

で、そろそろエチオピアのニュークロップが日本に入ってくる時期なので、ちょっと期待している昨今なのでした。