たまにはロブスタでも……という軽いノリで買ってしまった「インド パパ口クチ農園 ファインロブスタ ウォッシュド」。
そう、最近ちょっと流行の兆しを見せている“きれいなロブスタ”ことファインロブスタと名付けられた豆ね。
以前、ベトナムのファインロブスタを試したことがあったけれど、今回はインド。懲りないねえ(笑)。
豆面はロブスタのそれ。まんまるで、かわいい。ウオッシュドだけど、そこそこミューシレージがついてるね。
いつものように焼いて……と言いたいところだけれど、苦くなりすぎるとイヤなので、いつもよりは少し煎り上げ温度低めでロースト。それでも2ハゼオーバーだけどね。
焙煎機から出したときはこんな具合。
そんなに深くない。
だけど、昼間に撮るとこんな具合。
こうしてみると、深そうに見えるね(笑)。
さて、翌日テイスティング!
ロブなので、ちょっと硬い。メッシュ調整に少し難儀するも、2回目にはまあまあイイ感じでカフェラテが淹れられた。
ひとくち。
あー、これはロブですわ(当たり前)。味はロブ……というか、わかりやすくいえばインスタントコーヒー味なんだけれど、そこはさすがにファインロブスタ、くどさがほとんどなく、かなりクリア。
そう、クリアなインスタントコーヒーにスチームドミルクを混ぜたような味。いや、こう言っちゃうと元も子もないな……。
わりと美味しい、というか、不味くはない、というのが正直な感想。ただね、なんというか、後味がクリアな反面、コクというかボディが犠牲になっているような気もする。言い替えると、ちょっとスカスカ感があるというか。
ボディが弱いからミルクに負けちゃって、飲み応えが少し乏しい感じ?
とはいえ普通のロブに比べるとだいぶ飲みやすいので、悪くはないと思う(良いともいえないけど)。ちなみにブレンドにも使ってみたけれど、どうもうまくまとめられなかった。
ホットのドリップだとどうか。
ロブが入ったブレンドを飲んでいる感じ(笑)。
良くも悪くもロブスタの強烈さがないので、わりとスッと飲めちゃうんだけれど、味はあくまでロブなので、「あ、これロブ入っているね」と、わかる人にはわかる味。
とはいえラテ同様に味はクリアなので、ロブ単品だとは思わなさそう。
こちらも悪くはないんだけれど、好んで飲まないかなあー。
と、久しぶりにロブを焼いて飲んでみたけれど、今回の感想も含めて昨今のファインロブスタに対して言いたいのは「ロブはロブなんだから、あえて個性を消さなくて良いんじゃない?」ということ。
ロブの風味は完全になくならないし、ましてや好き嫌いは別にしてロブの個性を消してしまっては元も子もない気もする。結果的に、なんというか“中途半端なロブスタ”になっちゃってるというか。
例えばよく流通しているインドネシアのロブスタWIB-1なんかは、ある意味、潔いほどにロブ全開で強烈。ブレンドに10%混ぜるだけでも十分すぎるくらいにパンチが出るんだけれど、それもそのキャラクターあってこそ。個性が薄れてしまったらWIB-1でなくなるというかね。
だから精製プロセスでロブの風味を薄めて飲みやすく、じゃなくて、ロブの個性は維持したまま味の方向を変えるとか、そういう工夫ができたら良いのかも、なんて思った次第でした。
だけれど、たまにこうして飲むと、ほんと勉強になるなぁ、ロブは。