仕事に忙殺されていたら、いつの間にやら「Standart Japan #32」が届いてた。
とくにいつも採りあげないけれど、冒頭で特集されている産地の記事は毎回楽しみにしているコンテンツで、今回も楽しく読ませていただいた。今号は「東ティモール」。際立った特徴があるわけではないけれど、美味しいのよね、東ティモールのコーヒー。この手の現地の話は好きなので、ぜひ継続してほしい。
個人的にはエチオピアを読んでみたいなぁ。一時期はスペシャルティの代表格だったイルガチェフェあたりの農家のストーリーを。
こういうの、あえて日本を切り口にして特集してくれてもおもしろそうだなー、と思っていたら、タイムリーなことに「日本がコーヒー生産国になる日」という特集が(笑)。
味の素AGFが徳之島で行っている「コーヒー生産支援プロジェクト」のお話なんだけど、ピンポイントで“徳之島”という場所で、このような試みがされていることを知らなかったので勉強になった。ぜひぜひ頑張ってほしいな、と。そして飲んでみたい。
あと気になった特集といえば、なぜかわりと定期的に出てくる気がする“TDS(総溶解固形分)”を切り口としたマニアックな特集「ショットの再考:エスプレッソ革命の世界紀行」。
要はエスプレッソの濃度の話で、世界の有名店のTDS値を比較した特集。そのなかに下北沢の「ベアポンド」も載っていて、記事中では「今ツアーで最も高いTDSだった」と。要は“めっちゃ濃い”ってことなんだけど、わかるわー(笑)。
たしかに濃いけど、苦いわけじゃないんだよね。そこがポイントで、ぼくも家ではそういうショットを落とすことに邁進しているのです。
そういうショットは基本、エスプレッソの粘度が高くて、ラテアートするときに繊細なラインを描くことが難しいんだけれど、それでも、そんなエスプレッソでつくったカフェラテの味は絶品。
ただ、この本、毎回そうなんだけど、記事づくりのツメが甘いのよね……。
世界のお店のエスプレッソを比較するのはいいけど、ならばショットの写真くらい載せてくれ、と。特集内のデザイン構成が、相変わらず本文とイラストのみなので、臨場感がまるでないというか、全然イメージできないんだなぁ。ベアポンドの、あのエスプレッソは写真で見れば一瞬で納得できるのに(それくらい特徴がある)。
そんなこと書いていたら、またフラワーチャイルド(ベアポンドのシグネチャーブレンド)が飲みたくなってきた(笑)。