
ここのところ、ChatGPTを使って焙煎プロファイルを見直す、ということをやり始めた。
いやー、まさか数年前まではAIに焙煎の相談をするなんて夢にも思わなかったけれど、これね、世のアマチュアロースター全員におすすめしたい。
今どうなっていて、どうしたいのかを聞けば、かなり的確に答えてくれるから。
ただし、たまーに勘違いとか嘘が入ってくるので、ある程度こちらにも知識が必要だったりもするけれどね。とはいえ、突っ込んで聞くと概ね納得いく答えをくれるので、まずはChatGPTのアドバイスどおりにやって、お試ししている、という状況。
ちなみにウチの焙煎プロファイルは、長いあいだ手回しの直火型サンプルロースターで得た経験に基づいたものだった。手回しで2年くらい試行錯誤して、ようやくたどり着いた好みの味をKaldi Fortisで再現するプロファイル。
ざっくり言うと、こう。
1:豆投入後、3分くらいで120度まで持っていく
2:6分ほどでドライエンド(DE)を迎え、火力アップ
3:8分〜9分で1ハゼを迎える(1ハゼ30秒後くらいにブロワーの風量アップ。相対的に火力が落ちる)
4:そのまま2ハゼに突入、30秒後くらいをメドに煎り止め
いろいろな文献、資料、そしてトライアンドエラーを繰り返して、このプロファイルになったこともあって、上記のようにFortisでも同じようなアプローチで焼いていた。
で、なぜ今ごろになってプロファイルを見直しているかというと、心のどこかで、なにか物足りない……と、ずっとずっと思っていたから。
もう少し具体的に言うと
・コクはあるけれど、強すぎるときがある
・エスプレッソ(ラテ)の最後のひとくちに苦みがある
・手回しのときよりも香りが弱い
というね。
で、そのあたりをどうにかしたくてChatGPTに相談してみたところ、イロイロとダメ出しされて目から鱗という(笑)。
大前提として、手回しとFortisのような焙煎機はそもそも構造が違うので、考え方というかプロファイルは変える必要があるのだとか。薄々そんな気はしていたけれど、やっぱりかー、と。
ダメ出しポイント1:初期の風量が弱すぎる
手回しのときは、できるだけ空気を籠もらせて熱を豆に入れていくイメージだったので、Fortisでは初期のブロワー設定を1.25という、かなり弱めに設定してたんだけど、ChatGPT曰く、それだと蒸れ気味になり、結果、甘さをつくれず、1ハゼが弱くなりがちだ、と。
同時に、焙煎初期は乾燥をスムーズに行うためにも、風量をもっと強めるべきだ、とも。一理ある。
ダメ出しポイント2:DEから火力をあげてしまった
手回しではDEから火力アップするのが“当たり前”だったけれど、ChatGPT曰く「FortisではNG」だという。
ここで火力を上げるとメイラードフェーズが早く進行しすぎて、甘さと香りが弱い原因になるのだとか。
本来はここで火力を下げてメイラードフェーズをゆっくりとるのが理想的なのだ、と。なるほど、理解。
ダメ出しポイント3:1ハゼ後にブロワーの風量アップがあかん
ここがいちばん衝撃的だったんだけれど、そもそも直火式では1ハゼ後の風量アップは逆効果らしい。
どういうことかというと、パンチングによって熱風が豆に直接当たる直火式で風量を上げると、豆によっては表面焼けしてしまって、結果、甘さが出ずに苦味が乗ってしまうから、なのだとか。
てっきり豆の内部から水蒸気が放出されるタイミングだから積極的に排気すべきだと思っていたけれど、それは半熱風式の話であって、直火式だと先のようなデメリットが大きいんだって。
そんなこと、どんな文献にも書いてなかったけれど、言われてみれば納得できるんだよなーその理屈。
ダメ出しポイント4:2ハゼまでの火力が強すぎ
手回しのとき、1ハゼ以降に火力を落とすと味がぼやけるのを経験して、強めの火力のまま2ハゼに突入するのが当たり前だったんだけど、FortisではそれはNGらしい。
理由は「3」で挙げたことと同じで、表面焼けを起こしてしまうから。とくにブラジルのような柔らかい豆では起こりやすい、とのこと。
ダメ出しポイント5:2ハゼ開始時の風量が強すぎ
このせいで香り成分、甘み成分が飛んでしまっている、と。香りが物足りない決定打はココにあるらしい。
そもそも、2ハゼなんて煙が多く出てくるフェーズなわけで“積極的に排気しましょう”が当たり前だと思っていたけれど、ChatGPT曰く、こと直火式では風量アップは逆効果で、むしろ絞るべきなのだ、と。
……という感じで、ダメ出しのポイントとその理由を具体的に指摘してくれるから、正直、かなり勉強になるというか新鮮というか。ああ、そういう見方があるのか、と。
で、以上のアドバイスをもとに焙煎を試行錯誤中なわけです。その結果どうなったかはまた次回以降で!