あけて二日目、昨日とはうってかわって、ど晴天の名古屋。
気持ちいい〜。
ホテルのそんなに美味しいとは言えない朝食を食べて、栄の街に繰り出すご一行様。久しぶりに散策する名古屋の街は、とても賑わっていた。連休効果かな?
ぼくらがまず向かったのは一件のコーヒーショップ。
その名も「THE CUPS」。ホテルから歩いて15分程度。
今回訪れたコーヒーショップ関連の詳細また別途ポストするとして、簡単に説明しておくと、このお店は名古屋を中心に展開するコーヒーショップ。
いろいろな淹れ方でコーヒーをいただけることと、お店ごとに使っている豆が違うということで、ちょっと興味があった店。
栄店は“豆花(トウファ)”という台湾のデザート推しのようで、看板はもちろん、メニューでの存在感も大きく、種類も豊富。
店員さんのオススメもあり、奥様はその豆花を、ぼくは例によってカフェラテを注文。
ラテは見事なスワン! すばらし〜。
で、豆花もカラフルできれい。見た目はバッチリ。フォトジェニックなお店だけある(冒頭の写真がそれ)。
で、豆花をひと口食べた奥様は真顔でこう言った。
「うーーーーーん、悪くはないんだけど、味が薄いね」
豆花は、フルーツやタピオカなどに甘いシロップをかけた、日本でいうところの“みつ豆”みたいなデザートなのだけど、甘さというか味がけっこう控えめ。
シロップがフルーツの味を殺さない程度の甘さなので、奥様曰く、ちょっと物足りないらしい。ぼくもひと口食べてみたけれど、まぁその感想は理解できる。
カフェラテは、見た目から想像できるように、不味いわけがないよね。
味の印象はメモっていなかったのでうろ覚えだけれど、少しビター寄りの男性的な味だったような。これはたぶんミルクとエスプレッソのバランスがそういう設定なんだと思う。
ほかの店舗ではまた違った豆でラテを淹れているようなので、そっちも気になるなー。
さて、カフェインと糖分を補給したぼくらは、名古屋の第2の目的地、名古屋城へと向かった。
名古屋城は、うちの奥様が水族館に続いてどうしても行きたいと言っていたスポット。
名古屋城に行って思ったのは、観光地として完成されている、ということ。ぼくも日本のいくつかのお城に行ったことがあるけれど、だいたいはお城を見物して終了、せいぜい売店があって縁のおみやげを買えますよ程度だけれど、名古屋城は違った。
武将がそこら中にいて観光客と一緒に写真撮影している。
この武将、帰って調べたら「おもてなし武将隊」という観光PR部隊のようで、とにかく気合いが入っているのだ。
武将に関しては、まったく予備知識なしのぼくたち。パッと見では誰が誰なのかわからないので奥様がボソっとこう言った。
「誰なんですかって聞いてみようかな」
その言葉を耳にした近くの武将的なお方がすぐさまこう返す。
「信長様に誰なのかなどと聞いたら斬られるぞ!」
なるほど、あの方は、織田信長なんだね。
信長様と記念撮影。
信長様、撮影するときも昔の言葉で話しかけてくれるから、妙に臨場感があってタイムスリップした気分。で、だいたいこの手の記念撮影は、海外だと撮影後にチップをしつこくねだられるものだけれど、名古屋城だと無料!
なにしろ並んでいる最中、前の人がチップをあげているかどうかを確認したくらいだからね(笑)。
美しい名古屋城を眺めながら散策していると、長い行列にでくわした。これはもうTDRばりの行列。見ると、名古屋城本丸御殿見学の行列のよう。名古屋城本丸御殿とは、焼失してしまったものを10年もの歳月をかけて昨年、ようやく完全復元、公開されたというホットなスポット。国宝なのだから、そりゃ並ぶよなぁ。
だけれど、そんな予備知識がなかったぼくたちは「混んでいるからやめよう」という理由で華麗にスルー(笑)。まぁ、現にそんなに時間もなかったしね。
そして足早に向かったのがランチ。
なにを食べるかはもう決めていたのだ。それは、名古屋めしの代表格のひとつ、ひつまぶし。
冒頭で「名古屋城は観光地として完成されている」と書いたけれど、その真価を発揮する場所こそが、名古屋城のお膝元にある商店街、金シャチ横丁。城下町の長屋を思わせる和風な観光スポットで、多くの飲食店、お土産屋が軒を連ねている。
ぼくらが向かったのは義直ゾーンにある「ひつまぶし名古屋備長」。しかし時期はゴーデンウィーク真っ最中、当然のように長蛇の列が……。一瞬ひるんだものの、とりあえず並ぶことに。仮にココを諦めたとしても、だいたいどこも混んでるから。
並んでいる最中、あまりに暑いので、金箔を乗せた豆腐ソフトクリームを奥様が買ってきてくれた。ひとつで1000円近くするシロモノ。
ぼく「おお、味は豆腐だね。不思議な感じ」
奥様「だって豆乳使ってるもん」
ぼく「豆乳ってこんな味だっけ?」
奥様「飲んだことないの? 原料はどっちも大豆だよ」
ぼく「あんまないかも。でもこれ、味は豆腐だよ」
奥様「豆腐ってどうやってつくってるか知ってる?」
みたいな、わりとどうでもいい会話の影に隠れてしまう金箔っていったい……。悲しいかな、ビジュアルのインパクトはあれど、味への貢献がゼロだからね。
それでもひとこと「金箔って味しないね」と奥様。
炎天下のなか並ぶこと40分くらい? ようやく店内へ。
注文したのは、もちろんひつまぶし。しかも上x3!
到着したひつまぶしの、予想以上のボリュームに驚く。大盛りにしたとはいえ、なかなか壮観(笑)。
そのまま。薬味と一緒に。お茶漬けにして……と、マニュアルに従っていただいたけれど、どれも甲乙つけがたい。強いて言えば薬味と一緒にいただく食べ方が好きかな〜。いわゆる“うな重”とはまた違った美味しさに大満足。
おなかを満たされたぼくたちは、腹ごなしに徒歩で栄まで戻り、あるお店に向かった。
そのお店とは……本日2件目のコーヒーショップ、というよりもコーヒー豆専門店「カッピングルーム サカエチカ店」。
創業昭和23年という名古屋の歴史あるコーヒーショップ「ボンタイン」が運営する支店で、前途のとおり、豆売り専門店。
先客がおらず、なかなか一見さんには入りづらい店構えながらもご入店。
店員さん「いらっしゃいませ〜」
子供「豆を買いにきたよ!」
と、うちの子供が先制。買うかどうかは見てから決めようと思っていたのになぁ。
多くの種類があり目移りしているなか、店員さんに「わりと深めのブレンドが好みなんですよね〜」という好みを伝え、いくつか候補を絞ってもらい、最終的にはよりローストが深めの「くろひげブレンド」に決定。
コスタリカの種類が豊富でおすすめされたものの、ぼくはシングルオリジンよりもブレンドでそのお店の個性を感じたい人なので、頑なにブレンドで。この豆の感想などはまた別途。
豆の購入でドリンクをサービスしてくれるとのことなので、ぼくと奥様はアイスコーヒーをいただいた。ごちそうさまでした。
この時点で時刻は夕方。足早に名古屋駅へと向かい、新幹線へ乗り込んだ。そして、いざ、新神戸へ。
時間にして1時間ちょっと。サクッと新神戸へ降り立ったぼくたちはホテルへとチェックインし、夕食を食べに三宮「鯛之鯛(たいのたい)」という居酒屋へ。
このお店は熟成魚が有名で、たしかにいただいたマグロの熟成魚はとても美味だった。
乾杯してたらふく食べて、ホテルに帰ってバタンキュー。
それにしても、はじめてきた神戸、三宮は思ったよりも賑やかで、第一印象はとてもイイ感じ。明日はコーヒーにまつわる、あそこへ行きます。
つづく。