広島県の尾道から四国は今治まで、瀬戸内に浮かぶ島々を6つの橋で繋いだ全長約70kmのサイクリングロード「しまなみ海道」。春から計画すること約半年、幾度のリスケを経て、ついに行ってきた。
いやぁ、今年は行けないんじゃないかと思ったよ。
今回の旅の目的は、まずはしまなみ海道のコーヒーショップを巡ること、そして、初めてのしまなみを楽しむこと。
というわけで、人生初のしまなみ海道サイクリング旅行記。
今治ルートか尾道ルートかで悩む
計画段階で悩んだのが、今治スタートにするか尾道スタートにするか。
ネットで調べてみると、強風の向かい風に遭遇する可能性が低いのは「今治スタート」らしいけれど、だいたいは温かい時期だと南風、寒い時期だと北風が強くなりそうなので、土壇場で尾道スタートに変更。
結果的に、さいわいなことに全工程でそこまで強風に見舞われなかったので、今回に限ってはどちらでも良かったのかもしれない。
ちなみに福岡からは、こういうルートで現地まで行くことに決定。
■行き
博多
↓新幹線(こだま)
新尾道
サイクリングロードのスタート地点があるのは尾道なんだけれど、尾道駅は新幹線が止まらないので、新幹線(こだま)の停車駅である新尾道から自走する。ものの数キロなので大したことない。ちなみに福山、もしくは岡山で在来線に乗り換えて尾道まで行く、という手段もあるけどね。
ちなみに帰るときはこんな感じを予定。
■帰り
今治
↓特急しおかぜ
岡山
↓新幹線(こだま)
博多
新幹線こだまに乗って、いざ、新尾道へ!
会社を早退していったん家に戻り、急いで荷物をまとめて博多駅までバスと電車で移動、目指すは「19:55博多発 こだま764号 岡山行き」。
自転車は公共交通機関にはそのまま積めないので、「輪行袋」という専用の袋に入れる必要がある。その昔、後輪だけ外すタイプの輪行袋を持っていたのだけれど、袋自体が重いのと、パッキング時の大きさがやっぱりデカい、という理由で捨ててしまった。
この旅に向けて新たに購入したのが、Pekoさんという方が手作りしているという同人輪行袋のスタンダードモデル「軽量輪行袋シリーズ」。自転車をひっくり返して前後輪外すタイプね。これが巾着のように包むだけなので超お手軽でお気に入り。
いつでも購入できるわけではないので、欲しい人は公式サイトをマメにチェックするといいかもしれない。
ちなみにタイヤはタイヤで別の袋に入れている。この袋は奥様につくってもらったお手製のもので、フレームとタイヤをわけることで、キズの心配もなくなるし、重量も分散されるから持ち運びもしやすくなる。
そんなわけで、ガラガラのホームに入ってきたガラガラのこだまの自由席最後尾席を陣取り、あとは新尾道まで寝るだけ(笑)。
東海道新幹線のこだまは700系の車両を使っていて、1号車〜3号車に加え、7号車、8号車が自由席になっている。このとき輪行するときにねらいたいのが1〜3号車。なぜなら7,8号車が2列x2列シートなのに対し、1〜3号車は2列x3列シートになっているから。
車両最後尾の3列シートの裏手に自転車を収納すれば、通路にはみ出すことがないのだ。これ重要。
乗車したこだまは、時間が時間なのか、やっぱりお客さん少なめ。
の〜んびりと過ごしながら3時間後には新尾道に到着。このとき22時すぎ。新幹線を降りた瞬間に感じるヒヤっとした空気。
「やばい。思った以上に寒い」
ここに来るまで、グローブを指切りにするかフルフィンガーにするか迷って、結局両方持ってきたけれど、明らかに指切りの出番はなさそうな雰囲気。
たしかに寒いけれど「ついにきた」という高揚感が勝っていて、不思議と寒さを感じない。
人どおりがほとんどない通路で自転車を組み立て、薄暗い道をホテルに向かって走り始めた。
時間にして15分程度でホテルに到着。
この日宿泊するのは「グリーンヒルホテル尾道」。
このホテルの特徴は、尾道駅と渡船の乗り場が至近距離ということと、ホテルのロビーで自転車を保管できること。かつては部屋まで持って入ることができたらしいけれど、今はロビーのバイクスタンドでの保管になる。
この日は、チェックインして大急ぎでシャワーを浴びて就寝。
そして出発当日の朝。
おおおお〜! ド晴天!!
太陽に照らされた尾道城が輝いてるぜ〜。
早く出発したいとウズウズしながらシャワーを浴びて朝食へ向かう。朝食付プランしていたもんで。
朝食は2Fのレストランで、よくあるバイキング形式。
手前から順番に取っていき「残念、洋食メインなのかー」と思っていたら、奥にしっかり和食コーナーがあり、なんだかわけのわからないセレクトになってしまう。そして、ワッフルを取ってしまったことを悔やむ。
サクっと朝食を食べ、身支度を整えたら、いざ出発! ……といきたいところだけれど、出発前にひとミッション。
クロネコヤマトが実施している「しまなみ手ぶら当日便」を利用するために、ホテルの下にあるヤマトの営業所へ。
これは、しまなみ海道沿いの宿泊施設などに当日中に荷物を届けてくれるという、今年の春から試験運用されているサービス。しかも、ぼくがこの旅を終える11/30で試験運用終了するというからには使わない手はない!
ちなみに、預けたのは衣類などが入ったリュックひとつだけ。そんなに重くはないけれど、荷物があるのとないのとではだいぶ違うのです。極力、身軽でいきたい。
完全に手ぶらでサイクリングするのかというとそうではなくて、ヒップバッグに財布、換えのチューブとポンプ、ハンカチとティッシュ、飴、薬……なんかを入れて身につけてます。
尾道市街を軽く散策して、いざ、しまなみ海道へ!
ひんやりとした空気に包まれた朝の尾道。
時間はたっぷりあるので、ぼくはまず尾道を市街を軽く散策することに。
ぼくは広島出身なので、尾道自体は小さい頃に何度も来たことがある(隣町の福山に住んでいたことも)。だけれど、物心ついてから尾道にくることはほとんどなく、目に映るすべてのものがどこか懐かしいような新鮮なような、そんな感じ。
残念ながら営業時間外だったけれど「Onomichi U2」入ってみたかったなー。
後ろ髪を引かれつつも、渡船で向島へ。
いよいよ本当のしまなみ海道サイクリングのスタート。
渡船の運賃は人100円、自転車10円の、合計110円。乗船してから回収にまわる船員さんに手渡しする。
もう、YouTubeで何度も何度も見た、あの景色が実際に目の前に! という事実にテンション上がりまくり(笑)。なんてことない向島の渡船乗り場ですら写真を撮ってしまうくらい。
iPhoneの『Spotify』を立ち上げて、BGMを聞きながらサイクリングスタート!
ちなみに道の両サイドにあるブルーラインの沿って走れば、自動的に今治まで行けるというシステム。なので、道に迷うことはほとんどない。
スタート直後は、ごくごく普通の市街地を走行するも、10分も走ると……う、海だぁ〜!
この海岸線こそしまなみ海道。
あとはひたすら美しい海と島々を眺めながらペダルを回す。
なんて贅沢な時間なんだろう。
さすがにオフシーズンに加えて平日ということもありサイクリストはまばら。中国からと思われる団体さんに何組かに遭遇したくらいで、とてものんびりとしたサイクリングスタートとなった。
因島大橋を渡って、はっさく屋へ!
まずは最初の橋「因島大橋」を渡り、因島へ。
因島大橋は、しまなみ海道のなかでも唯一2層式の橋で、自動車道の下にサイクリングロード(&歩道)が伸びている。
心のなかで“ああ、なんて最高なんだ”と、何度も叫びながら因島へ上陸。上陸早々、最初の目的地へ。
その目的地とは……「はっさく屋」!
文字どおり、はっさくを使った「はっさく大福」が有名なお店で、まずはそこではっさく大福をいただこうと。
サイクリングロードを少し外れて、丘を登ったさきにお店はある。
ぼくはGoogleストリートビューで予習をしておいたから大丈夫だったけれど、初見だと迷っちゃうかも。
店先のバイクラックに自転車をとめて、お店に入ると、はっさく大福以外にもたくさんの種類の大福が!
正直、ぼくはそこまで柑橘類が大好きというわけではなく、こういう機会がないとまず食べないのだけれど、しまなみにきたからには食べないわけにいかないよね(そのくらい定番の店らしい)。というわけで、多くの商品に目移りもせず「はっさく大福」ひとつお買い上げ。
「よかったらそこのコーヒーもどうぞ〜(店員さん)」と言われ「コーヒーも無料でいただけるとは、なんて素晴らしいんだ〜」と思いつつ目をやると、そこにはインスタントコーヒーが……。
「ま、まぁ、そういう気持ちがありがたいよね〜」なんて思いつつ、お水をいただきました(笑)。
店内からの長めは最高で、因島大橋がとてもきれいに見える。
景色の良さに感激しつつ、はっさく大福をひとくち……おおッ!? これが予想以上に美味しい。
柑橘類のなかでは酸味が強いはっさくと、白あんのやさしい甘さとのバランスが素晴らしく、そこそこボリューミーなのにペロっと食べてしまった。
はっさく大福を堪能したら、ふたたびペダルをこぎ始める。このとき、時間はまだ10時すぎ。
因島北側の海岸線をひた走る。
このあたりは適度にアップダウンがあるものの、基本はフラットで走りやすい。
そして見えてきた生口橋。この橋を渡ると生口島なのだけれど、ぼくはこの橋をいったんスルー。そのまましばらく因島の海岸線を南下し、次の目的地「自転車神社」を目指す。
「自転車神社」。そう、因島にはしなまみ海道ならではの、自転車の神様を奉った自転車の神社があるのだ。とはいえ、その母体は宝亀4年(773)創立の大山神社という神社なんだけどね。
グーグルストリートビューで予習していたこともあり、迷わず自転車神社へ到着。
参拝客は……ぼくひとり。さすがオフシーズンの平日。
境内のバイクラックに自転車をかけて、正面に見える大山神神社へお参り(このときはこれが自転車神社だと思っていた)。
すると社務所から巫女さんが出てきて「自転車神社はこちらなんですよ〜」と、すぐ横にある小さいほうが正しいことを教えてくれた(笑)。
というわけで本当の自転車神社にもしっかりとお参り。
社務所に入ると、ここを訪れたであろう有名人のサインやら写真やら記念品などがたくさん。
「これはボクシングの具志堅さんなんですよ。こっちも具志堅さん(巫女さん)」ああ、たしかに具志堅さんだ。しかも2回も!
という具合に、展示品については巫女さんがツボをおさえた解説をしてくれるので、これがけっこう楽しい。
お土産に、自転車用のお守りを購入して自転車神社をあとにした。
本日のメインイベント、生口島へ!
次は、生口橋を渡って、生口島へ!
開放的な生口橋を渡りきったら、左方向へと進み、生口島の北側の海岸線を南下していく。
相変わらず走りやすい道。いいね〜、この感じ。本当にのどか。
しばらく進むと、しまなみ海道では有名なジェラートの店「ドルチェ」に差し掛かるも、寒いのでスルー。だけれど、そろそろお昼どき。おなかが空いてきたな……。
ランチをどこで食べるかは一応決めていた。「ちどり」でたこめし。ココも有名店だ。
その「ちどり」に到着〜といきたいところだったけれど、これが激混み。なぜかこの店だけ外に行列ができている……しかもほぼ外国人という。
とりあえず「ちどり」と目と鼻の先にある「耕三寺博物館」を観光することに。
「耕三寺博物館」は、文字どおり博物館。一見すると神社・仏閣のそれなんだけど、日本各地の著名な神社を模してつくられたもので、大人ひとり1400円の入場料が必要。
正直、それほど期待していなかったものの、紅葉もきれいだったし、建物は立派だったし、大理石でできた庭園「未来心の丘」は見応えあったしで、何気に満足(笑)。
で、戻ってきても「ちどり」は混んでいたので、入店をあきらめ、「しおまち商店街」入口でみつけた「しまの店 さよ」でうどんを食べることに。
冷えた体にあたたかいうどんが染みる〜。
ちょっと雲が出てきて寒かったんだよね。
なんてことない、普通のてんぷらうどんなんだけど、とても癒された。
さて、うどんで体をあたためたぼくは、次の目的地へ。といっても、この「しおまち商店街」にあるから、歩いてもすぐなんだけれど。
自転車を押しながら商店街を進むと、すぐに目的地到着。その名も「岡哲商店」。お肉屋さんなんだけど、ココのコロッケが有名らしい。
「すみませーん、コロッケひとつください〜」と言うと、奥のほうから「はいはい〜」とおばあちゃんの声。
「寒いのに、よう来んさったねぇ。今食べるん? 持って帰るん?(おばあちゃん)」
「はい、今食べます(ぼく)」
「ハイ、90円ね。ストーブあったかいけぇ、あたっていき(おばあちゃん)」
この会話の流れでこの店の人気の理由がわかるはず。そう、ココはおばあちゃんの人懐っこいキャラクターで人気の店。
店内にとどまらず、店の外にも有名人のサインや写真が飾られ、その人気ぶりがうかがえる。
お店の外でコロッケをほおばると、とってもやさしい味。ソースなんかつけなくても十分美味しい。
おばあちゃん、元気で長生きしてください。
コーヒーショップ「cafe VIA しまなみ」へGo!
「岡哲商店」から歩くこと数分、ぼくが行きたかったコーヒーショップのひとつ「cafe VIA しまなみ」。
荒川サイクリングロード沿いにあった古民家カフェ「cafe VIA」の2号店。
“あった”とわざわざ過去形で書いたのは、先日の台風の影響で荒川サイクリングロード店は営業終了になってしまったため。残念ながらぼくは行ったことがないのだけど、とりあえずサイクリスト御用達のお店であったことは間違いない。
で、「しまなみ店」も、もともとお土産屋さんだった場所をリノベーションしたお店で、店構えに若干その面影を残すものの、店内は白を基調としたオシャレ空間に。
店先のバイクラックに自転車を引っ掛けて、店内に入ると、お客さんはぼくひとり……。まぁ、平日だもんね。
エスプレッソ系メニューはなかったので、ホットコーヒーを注文。
コーヒーができあがるまで店内を見回すと、たくさんの写真やサイクリングジャージ、そしてサコッシュやキャップなどのグッズがたくさん飾られていて、とてもイイ感じ。サイクリストならテンション上がるだろうなぁ〜(ぼくも自転車で来てはいるけれど、ロードバイクじゃないからちょっと違うんだよね。ジャージは着ないし)。
しばらくすると、マスターがV60でていねいにドリップしてくれたコーヒーができあがった。
2日ぶりくらいに飲む、まともなコーヒー。美味しい。
浅煎りでも極深煎りでもない、ぼくにとってはちょうどいいところのロースト具合な印象。ブラジルかな。
ほかにお客さんもいないので、マスターに豆について聞いてみた。
「ココで焙煎してるんですよ。手回しの焙煎機で。今お出ししたのは、ブラジルのイエローブルボンなんです」とマスター。
「やっぱり。いや、ぼくもブラジル好きなんですよー」というのをきっかけに、コーヒー談義に花が咲く。
もちろん自転車その他にも話題は飛び火し、聞くとマスター、この店をオープンさせてからは、さいたまの実家からしまなみまで通われているのだとか。
ちなみにしまなみ店は毎日オープンしているわけではなくて、基本は週末のみ営業というスタイル。それでもさいたまとしまなみの往復は大変そうだけれど「意外とそうでもないんですよ。根っこが旅好きですから、案外こういう生活も楽しんでますよ」と笑う。
「今度はぜひロードで!」と言われてお店をあとにした(クロモリのロードが欲しいと言ったもので)。
しかし楽しいひととき。お店を出るころには曇っていた空に太陽が戻って、ふたたび晴天に。
よーし、ペダルを漕ぐぞ〜、と意気込みつつサイクリング開始。
県境を越え、生口島から大三島へ!
海と島とヤシの木。トロピカルな雰囲気のなか、気持ち良くペダルを回す。あ〜、最高だな〜。
次の目的地は「瀬戸田サンセットビーチ」。写真で見て、絶対に立ち寄りたいと思っていた場所のひとつだ。
自転車で走ること15分、意外にも早く到着。
ここは、およそ800メートルの砂浜が広がるビーチで、白い砂、透き通った海、そして青い空……と、必要なものが全部揃っている場所。この日は晴れていたこともあって、自転車を降りてしばらくボケーっとしてしまった。
あと、この生口島は“島ごと美術館”というコンセプトで、島のあちらこちらに芸術家によるオブジェが鎮座している。サンセットビーチにもいくつかあって、それを見てまわるのもおもしろい。
サンセットビーチから向こうに見えるのが、今日の目的地でもある大三島。つまり今日のゴールは間近。
こうしてみると、意外と尾道から近い(早い)なぁ……。そんなふうに思いながら多々羅大橋へと向かっていると、レモン畑のなかを走っていることに気づく。なんでも“レモン谷”と呼ばれるレモン農家が密集している地区らしい。
そして目に飛び込んできたのが、一台のガチャガチャ(正確には2台)。
なんでここにガチャガチャが……!?
見ると、農家の人がつくったレモン谷のマスコット人形がこのガチャガチャで販売されているらしい。1プレイ400円……ちょっと高いけど、これはやるでしょ!
たまたま100円玉が4枚あったので1回やってみた。
ドーン! 出てきたのは、キモカワイイ感じのマスコット。お土産にしよう。カプセルごと(笑)。
思いがけない場所でレアなガチャガチャを楽しんだぼくは、いよいよ多々羅大橋へ。
この橋は広島県と愛媛県の県境に位置し、橋の途中でその県境を実際に目にすることができる。
橋を進むと……あったあった。
「自転車の前が愛媛県、後ろが広島県だ〜」的な感じで写真を撮ってみた。
このスポットは、ぼくみたいにみんな写真を撮ろうとするので、ほかの人との間隔が難しい。ぼくの前にもサイクリストの人がいて、例によって写真を撮っていたので、スローダウンして、最終的には離れた場所で一時停止(笑)。あくまでプレッシャーをかけないように。みんな撮りたいもんね。
そして多々羅大橋を渡って、大三島へ上陸。
大三島にきたら、行かなければならない場所、それが「道の駅 多々羅しまなみ公園」。コーヒー屋は翌日行くとして。
“サイクリストの聖地”と書かれた記念碑が建っていて、自転車で訪れた人はおそらくみんなココで写真を撮っているという超メジャースポット。
まさに“ザ・しまなみ海道”な場所。
この記念碑を実際に見ると「しまなみに来たんだな〜」と、実感が沸いてくると同時に、ようやくココに来れたんだ、という嬉しさがこみ上げてくる。だって冒頭でも書いたけれど、春から計画してたことだから……。
例に漏れず、ぼくもココで写真撮影。
ちなみに、この石碑のふたつの穴は自転車の車輪を、上の大きな石はサドルをイメージしているそう。
しまなみ海道らしく、自販機にタイヤチューブが売られているのを確認して(笑)、今日の宿へGO!
IKIDANE HOSTEL & CAFE SHIMANAMIで一泊
この日お世話になるのは、多々羅しまなみ公園からほど近い「IKIDANE HOSTEL & CAFE SHIMANAMI」。今年の春にオープンしたばかりのサイクリング目的で訪れるインバウンド向けホステル。ホステルというのは簡易宿泊施設とかそういうイメージね。
サイクリストにとてもやさしい宿で、なんと自転車を客室にそのまんま持ち込むことができる。
あと個人的にココにした決定打が、ひとりでも気軽に泊まれるところ。
だいたいビジネスホテルでない限り、ひとりで宿泊することが想定されていないから、そもそもプランがなかったり嫌がられることが多いのだけれど、ココはおひとり様でも問題なし。キャンセルポリシーがちょっと厳しいのがタマニキズだけれど、しまなみ海道の途中で一泊するならベストな選択肢のひとつだと思う。きれいだしね。
というわけで、15時前にはチェックイン完了。
ちなみ宿泊するのは「シングル」。実際に部屋に入ると、けっこう広くて快適。
バイクラックが部屋にあったけれど、ぼくの自転車とは相性が悪かったので、今回は床置き(トホホ)。それでも自転車が邪魔になることはほとんどなかった。
さくっとシャワーを浴びて備え付けの部屋着に着替えて(これがけっこう快適)、あとは部屋でごろごろして夕食まで時間をつぶす。
ちなみに部屋にテレビはないので、スマホをいじるくらいしかやることがないけれど、案外問題なし。
で、ダラダラしていると、朝、尾道から発送した荷物(リュック)が届いた。このサービス、ありがたいなぁ。来年もやらないかなぁ。
そうこうしているとお待ちかねの夕食の時間。
「SHIMA」と「NAMI」というふたつのコースから選ぶことができて、ぼくは「NAMI」コースを選択。具体的な料理の内容はココの下のほうを参照のこと。
これがね、もう全部美味しい。
基本的にうす味で、素材の味がしっかり生きていて、そこそこの量にもかかわらずあっさり完食してしまった。
なかでも、鯛の刺身をごはんの上に乗せて、かつ、玉子の黄身と醤油を混ぜたものをかけていただく、“超贅沢なたまごかけごはん的なもの”は、格別の美味しさだった(店員さんが食べ方を教えてくれた)。
いやー、まさかこのレベルの食事が楽しめるとは思っていなかったよ。満足満足。
お腹も満たされたので、あとは明日に備えて寝るだけ。
そうそう、結局、この日の走行距離は60km程度。距離的にはそれほどでもないけれど、アップダウンがあるから、そこそこ足への疲労感を感じる。まぁ、しっかりと寝て、明日また頑張りましょ。
というわけで、しまなみ海道初日はこれで終了。
明日も行きたかったコーヒーショップその他を巡るぞ〜。
つづく。