自家焙煎していると、焙煎豆の残量や生豆の補充タイミングなどで「今週は焼くのやめておこう」となるときがたまにある。焙煎機を用意して暖気までして1バッチだけ焼く、というのを避けたいから。
そんなわけで比較的近所に自家焙煎のお店があったので(前から知ってはいた)、そこで200gほどコーヒー豆を買おうと訪問(あえて店名は伏せておく)。
とりあえず“深煎り”という前提で吟味してタンザニアに決定。
お値段、1500円くらいかな。まぁ、そんなに高くなくて良心的。
ちなみにこのお店は店内の奥にプロバットの焙煎機が鎮座する“ザ・最近の自家焙煎店”というスタイル。しかもオーナーはQグレーダー! webサイトもモダンなつくりで、googleレビューも悪くないという、客からしてみたら「間違いなさそう」な店。
でもね、コーヒー好きからしてみたら飲む前からちょっとひっかかるところがあったのは事実。豆のパッケージには焙煎日が書かれていなくて、購入日を手書きで書く系のお店だったから。そういう店、意外とあるんだよね。
でも大事なのは味ですよ、味。
自家焙煎店だからそこまで古くないだろうと思いパッケージを開けると、チョコレートのような甘い香り。
おおお、タンザニアってこんな香りするのか! と、ちょっと感動しつつドリップで抽出。
そして味見をすると……!?
おぅふ……後味が藁だ……。
めっちゃ雑い。クリアさに欠けて藁の風味が舌に残る。
豆の香りは素晴らしいものの、ドリップ中からちょっと怪しい感じを醸し出していたんだよなぁ。ほのかに藁っぽい香りというか。
おそらく生豆が古いか、質が悪いか、どちらかと予想。
そう、こういう風味が出るのが嫌で生豆の保存に真空パックを導入しているからね、ぼくは。
そんなわけでQグレーダーがいるコーヒー専門店でこんな豆が売られていることに驚きつつ、やっぱり1バッチでも自分で焙煎するんだった……と後悔。
あとこれ、知らない人が飲んだらタンザニアがこんな味だと思っちゃわないかなぁ、なんて余計な心配までしちゃう。
ちなみにカフェラテにしようとしてもエスプレッソがシャバシャバ(これは焙煎後に暖房が効いた室内で常温保管しているのが原因)で、味も案の定、藁っぽいアフターテイスト(泣)。
というわけで、豆の味を極力消すべく、短時間でドリップするという荒技でなんとか凌いではいるけれど、この手の個人店で豆を買うのはけっこうリスキーであることを再確認したできごとでした。
ちなみに冒頭の写真は本文とは関係ありません。