ゲイシャのカスカラティーを飲んだとき「そのうちコーヒーも」と言っていたのを思い出して買ってみた。エスメラルダ農園、非オークションロットのゲイシャ。たった150gだけれど、これだけで2100円。オークションロットだともっと高値になるっていうんだから、ちょっといろいろとおかしい。
150gしかないので、1回焼けば終了。だから焼き方に悩んだ挙げ句、1ハゼと2ハゼの中間くらいのシティローストにしてみた。
1日ほどガス抜きをした翌日、大胆にも、これをまずはカフェラテに。「ゲイシャでラテをつくるなんて、お店じゃあまりやっていないよね〜」なんて思いながら(案の定、メッシュが合わず、3杯目にしてようやくそれなりのショットが落とせた……)。
豆の香りからしてだいたい想像がついていたものの、鼻に抜ける香りがとても特徴的で、巷で言われている「ジャスミン的な香り」というのも納得。イルガチェフェとはまた違ったレモンのような酸味も良い感じ。
これはたしかに美味しい。美味しいんだけれど、身も蓋もない言い方をすると、流行りの味というか、最近のサードウェーブを意識したお店のラテの味、という感じかな。
次にV60。
まずレモンのような酸がきて、フッと消えたかと思うと、シトラス系の酸味がブワっと広がる。そしてコーヒーらしい苦味が最後にくる。だけど最後の苦味は余計かな。これはもっとローストを浅くすると軽減できそう。好き嫌いはあるにせよ、軽くて酸味系のコーヒーとしては間違いなく美味しいと思う。
最後にプレスで淹れようと思ったけれど、ラテとV60で満足してしまったので、ゲイシャまつりはこれにて終了(笑)。
直火の素人焙煎でどんな味になるのかが興味深かったけれど、飲んでみると、なかなかどうして、十二分にその独特の世界観を味わうことができた。もう少しだけ浅煎りにすべきだったかと反省点もあるけれど、ゲイシャとしての味の傾向や特徴はなんとなくわかったかな。
実際に味わって思ったのは、この系統の味って今じゃ珍しくないと思うので、この値段を出してわざわざゲイシャに固執する理由はきっとないんじゃないかなぁ、と。今回みたいにネタにはなるけれどね。だから、そう、たまにネタとして飲んでみるのはアリかなーと、そう感じたのでした。
逆に、2ハゼピークあたりまで焼いたらどんな味になるんだろう? とか、そういう好奇心も。