トータルで約7ヶ月間かけてようやく完成し、結果的に大成功だったバレルエイジドコーヒー。さて、つくってみて感じた“樽の取り扱い”について今回は書いてみる。
バレルエイジドコーヒーができたとき、樽はカラカラに乾燥していて、タガは外れそうなくらいグラグラな状態だった。タガだけでなくコックも同様で、とにかく木でできたところがカラカラでユルユル状態。
こいつを再利用するには、とにもかくにも水を入れて樽に水を吸わせる必要がある。
ただ、水を注いだそばからジョロジョロと漏れ始めるので(笑)、最初のうちは大きな桶のようなものに入れて「漏れること前提」で水を入れていく必要がある。
樽が水を吸って膨張し、木と木の隙間がうまっていくにつれて水漏れもなくなっていく、というわけ。
ここで思ったのが、水を吸わせるのではなくて、この時点でお酒を吸わせることができればベストだよなぁ、と。
もっとも、最初はダダ漏れなので、うまく処理しないともったいないことになるけれど。
で、水が漏れて水位が低くなったら追加、を繰り返すと、1時間くらいであまり漏れなくなってくるので、そのまま数日放置して完全に漏れなくなったことが確認できたら、いよいよ第2弾の仕込みスタンバイOK、となる。
ただ、樽のなかはコーヒーのホコリ等でだいぶ汚れているので、念のために、ちょうど残っていた果実酒用のブランデーで“すすぎ”をしてみた。
すると、けっこう汚れが出てくる〜。ホコリかと思いきや、たぶんチャーリングによる“炭”が主かな。すすぎを3回くらい繰り返したら出てこなくなったけれど。
だけれど、すすぎをしたところで2回目以降は残念ながら樽で熟成させたお酒は飲用には向かない……気がする。仮にアルコールで消毒されるとしても口に入れる気にはならないかなー。あくまで気分の問題だけどね。
さて、「nine.ten coffee」的バレルエイジドコーヒー第2弾として投入するのは、コニャック。
前回同様にカルヴァトスでも良かったのだけれど、せっかくだから別のを試してみたいということで、同じフルーツを原料にしていいて、かつ度数が40度以上のものを探した結果、ぶどうが原料の「コニャック」に白羽の矢が立ったというわけ。
でもけっこう高いんだよね、コニャックって。
なかでも安いのを……ということでヘネシーVSをお買い上げ。Amazonで約3600円。
飲まないことを考えると、かなりもったいないけれど、まぁ仕方ない。
樽投入前に奥様にロックで味見してもらったら「あー、これ無理」と(笑)。ぼくもペロッとなめてみたものの、ただのアルコールの味だった(←酒を飲まない人の感想)。香りは良いのにな。
そんなわけで樽のなかの水を捨ててコニャックを投入して第2弾の仕込み完了。
水漏れしていなかったのに、コニャックを入れて半日ほどしたとき、樽の下部からタラーっと漏れているのを発見……。
トレイを敷いて見守ったら翌日には漏れが止まっていたけれど、お酒を入れたら、しばらくは注意する必要がありそう。
そしてコニャックの空き瓶には、例によって生豆を入れてボトルエイジドを仕込んでみた。いつものようにブラジルを250gほど。今度はひと月くらい経ったら焼いてみるつもり。
さて、今回仕込んだバレルエイジドコーヒー。樽のなかのお酒は飲まないので、樽での保存期間は短めにして生豆を入れてみる予定。そしてなかのコニャックは瓶に保存して再利用しようかなーと思っているところ。高いから(泣)。