今から6年ほど前に釜山で訪れた「TERAROSA Coffee(テラロッサ)」。韓国を代表する、大資本による唯一無二の空間とホスピタリティが魅力のコーヒーチェーンなんだけど、宿泊していたホテルのすぐ近くだったので、江南店に行ってみた。
6年前のレポートはこちら。
釜山・水営店も元ワイヤー工場という“鉄”関連の場所にあったけれど、やっぱりというかブレないというか、なんと江南店は韓国製鉄大手「POSCO(ポスコ)」のビル内にある。POSCOとTERAROSA、調べていないけれど、何らかの関連はあるんだろうね、きっと。
1Fと2Fを贅沢に使った店内は、水営店に比べるとさすがに見劣りするものの、それでもコーヒーショップとしてみるととても巨大。
水営店のように、本をうまくつかった空間づくりをしていて、まるで巨大な図書館にいるかのよう。
なにしろ壁際は全部、本だもの。
こういうお店って(大きさ的にもコンセプト的にも)日本では見たことがないので、とても新鮮。巨大資本すごい。
このTERAROSA、空間づくりにとどまらず、ちゃんとコーヒーにもこだわっているところに好感が持てる。もっとも、どういうお店も多かれ少なかれセールストークはあるものだけれど、TERAROSAは嘘偽りなく、真摯にコーヒーに向き合っているのがわかる。
例えば、店頭で売られているコーヒー豆ひとつとっても、銘柄ごとに挽いてあって香りを嗅げるようになっていたり、わからないことがあったら何でも質問できる“ちゃんとわかっている人”が常住していたりね。
ここまで徹底しているチェーン店って、意外にないんだよね。
ちなみにTARAROSAで扱っているコーヒー豆はスペシャルティ中心で、ローストはわりと浅め。それはパウダーの色からもわかるはず。
そうそう、このお店というかTERAROSAはどこもそうかもしれないけど、ココも例によって店内のつくりがちょっと変わっていておもしろい。
カウンターの向かいにあるのが、巨大な階段状の座席。
こういう感じ。わざわざテーブルがない階段でコーヒーを飲む人がいるとは考えにくいけれど(実際いなかった)、こういう遊び心がいいよね。
というわけで、ぼくたちは2Fに陣取ってコーヒーを待つ。
この写真見ればわかるけれど、階段が一直線になっていないので、若干、使いにくい(笑)。
そして、コーヒー。
韓国あるあるだけれど、量が多いから、座席まで運ぶときにこぼれまくり(泣)。
詳細は失念したけれど、エチオピアとグアテマラのコーヒーをオーダー(子どもはアイスモカ)。
わりと酸味を感じるけれど、スッキリしていて飲みやすい。半熱風や熱風式でローストした、よくあるスペシャルティコーヒーといってしまえばそれまでだけど、悪い意味ではなくてホント、そんな感じ。万人向けで美味しいと思う。
この日は平日ということもあって、わりとのんびりな感じだったけれど、休日になるともっと混み合うのかな……。
それにしても、やっぱスケールが大きいねTERAROSAは。日本でもこういうお店、どこかつくってくれないかな。
オマケ。
前々から気になっていた、韓国のとんかつを食べる機会があった。
コレね(笑)。
ビジュアルからもわかるように、日本のとんかつよりもB級グルメ感ありあり。
かつの厚みが薄くて、ケチャップベースのソースがたっぷりとかかっているんだけれど、このお店が特別なんじゃなくて韓国のとんかつはどこもこんな感じらしい。
味もB級感満載だけれど、この安っぽさが逆に美味しくもあるという(笑)。
とんかつとして味わうと残念な感じかもだけれど、こういう料理として見ると悪くない、と思ってしまうのでした。
ちなみに右上にあるのは、少量のそばです。