以前、エチオピアの生豆を購入したことがある大阪の「ガルテンビコーヒー」からメールが。なになに？ 「手回し焙煎機のご紹介」……だと？ ほほう。
という感じでメールを開いたら、ハンドメイド感満載の焙煎機が紹介されていた！ 冒頭の写真がそれ（写真、拝借しました）。
個人的には同じくガルテンビから発売されている「マンカシャカシャ」が、はじめの一歩としてはとても良さげな気がしていたんだけれど（ただし使ったことはない）、それだとつねにマンカシャカシャを振り続ける必要があり、一定量以上を焙煎するとなると、どうしてもキツいはず。
そこで、より楽に焙煎できる手回し焙煎機を開発したのかな？ と推測したんだけど、これがなかなかよく考えられてる。
まず大きな特長になっているのが、シリンダーを銅板で覆っていること。
手網だとかアウベルだとか、よくある“初心者向け”とされている焙煎機は、だいたい網状の箱のなかに生豆を入れて焙煎するタイプで、チャフが落ちてくれるので味がクリアになるいっぽうで、味がスカスカになりやすいのよね。
ぼくがアウベルを使っていたときは、その味抜けに悩んだもの。「なんで抜けるんだー」って。
たぶん、温度と湿度の関係なんだろうけれどね。肌寒くなってきた途端、味が抜けるようになったから。
で、悩んでカバーを自作して、かといってずっとカバーで覆っていると燻り臭がつくので、排気用の穴を開けて、あとはいつどのくらい排気するかを試行錯誤して……と、けっこう大変だった。
このガルテンビの焙煎機は、その“味抜け”の心配をしなくて良い、というのが大きいところ。
ただ、そのいっぽうでチャフと一緒に豆を焼くことになるので、味のクリアーさは犠牲になると思うけれど、ブロワーがない以上、こればかりは仕方ないかな。
あと、おもしろいのが焙煎機委を設置するステーつきのカセットコンロがセットになっている点。
やっぱり、この手の手回し焙煎機は、どうやって固定するかが大事かつ頭を悩ませる部分だけに、ステーをカセットコンロにつけてしまえ、というソリューションは意外だった（笑）。
カセットコンロを別途買わなくて済むのは嬉しいポイントかもね。
見た目としては、わりとホームセンターで売られている部品の寄せ集めのようにも見えるけれど、シリンダー内部に撹拌板がちゃんとついていたり、豆をできるだけ素早く取り出せるような工夫など、細部はよく考えられている印象。
あとはお値段。39,800円！
この値付けだけ見ると、まあまあするね。
正直、この半額くらいだったら……と思うところだけど、ハンドメイドの日本製、しかもこれ、意外とつくるの大変だと思うので、そのへんの手間を考えると妥当かと思います。
ちなみにこの焙煎機はガルテンビ製ではなくて、「WINSTON CRAFT WORKS」というハンドメイドブランドからリリースされている模様。
ぼくもはじめて知ったこのブランド、ネットショップを見ると、焙煎機以外に「あ、これちょっと欲しいかも」と思えるようなアイテムがたくさんあるので、コーヒーと自転車が好きな人なら一見の価値アリかも！
