nine.ten coffee weblog

おうちカフェ「nine.ten coffee」のブログです。今のところ単なる趣味です。

ユニオン サンプルロースターでの焙煎方法 2017夏

 

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「面倒くさいなぁ。でももう豆がないから来週分の豆を焼かなきゃ……」という毎週土曜日。

 

というわけで、自家焙煎に手を出して2年。サンプルロースターを使い始めて1年半、ああでもない、こうでもないと試行錯誤を続け、ようやくコーヒーの焼き方がパターン化してきた。というよりも、それなりのコーヒーを安定して焼けるようになってきた。ので、備忘録代わりに書きとめておこうかと。

 

うちと同じ環境じゃないと意味がないとは思うし、これが正解なんて思ってもいないければ今後も変わる可能性大で、そもそも、いまだにわからないことのほうが多いくらいなので、その程度のものだと思ってもらえれば。

 

1:余熱をする

まず、余熱をする。カセットコンロの中火のさらに中火くらいの火力で3分〜5分くらい。だいぶ適当だけれど、ここで余熱をしすぎてしまうと豆を入れたときに温度が上がりすぎるし、余熱なしだと初期の温度上昇が鈍くなるので、ほどほどに実行する。目安としては、鋳造の台座がほんのり温かくなるくらい。 

 

2:7分で160度を目指す

豆を200g投入して、7分後に160度になるように温度を上げていく。火力は中火より少し弱火くらいが目安。初期の豆温度が20度だったとしても、毎分20度程度の上昇率だから、けっこう速い。なぜ160度なのかというと、160〜170度くらいになると豆から漂う香りが変わってくるから。

 

ちなみに、このフェーズがいわゆる「水抜き」だとか「蒸らし」だとか言われているものなのかもしれない。ちなみに、この温度と時間は本当にあれこれ変えて試して、再現性の高さ(調整のしやすさ)などで結果的にこの7分160度に落ち着いただけで、科学的な根拠は一切ない。ちなみに、ハンドルの回転数は1秒間に1回転くらい。

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↑100均のキッチンガードのうえにベニヤ板を敷き、キッチンで焙煎。そういえば、サンプロースターに被せてあるフタに小さな穴をあけてあって、5分後を目安に開放している。あんまり意味がないきもしないでもないけれど、解放後は焙煎機のなかの湿度が下がるためか、同じ火力でも温度が上がりやすくなる。

 

3:中火にして1ハゼを待つ

7分で順調に160度まで温度が上がったら、今度は本格的に熱を入れて焼きの工程に。火力を中火に上げ、そのまま1ハゼを待つ(中火を最大火力としている)。

 

1ハゼ開始の目標時間は10分〜11分。

 

じつは少し前までは7分170度から火力アップしていたのだけれど、10度低い160度からのほうが火力を強くでき、結果、そのほうが甘みが強い豆に仕上がる(気がする)ので、今は7分160度から火力を上げている。

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↑温度計とタイマーは、こんな感じで超アナログな感じで適当にセッティング。タイマーはこのほかに1ハゼと煎り止め時間記録用のものをふたつ、合計3つ使っている。

 

4:1ハゼが始まったら火力そのままでしばらく待つ

1ハゼが始まってもすぐには火力は落とさない。そのままの火力で1ハゼ開始温度+5度になるまで待つ。なぜかというと、ここで火力をキープして熱をしっかり豆に伝えると、甘みとコクが豊かになる(気がする)から。+5度に到達したら、排気のためにケース前面に空けた穴をオープン。全開ではなく、おおよそ2/3程度の開口率。同時に火力を少し絞る。つまり、ほどほどに排気して火力を弱める。

 

ちなみに、排気穴オープンと火力調整を1ハゼから+5度のタイミングではなく、+3度など、少し早くしたり、穴を全開にすることでマイルドな味に仕上げることもできる。ただし、ここで排気を強くしすぎたり、極端に火力を絞ってしまうと甘みやコクが乏しくなったり、渋味が出たり、抜けた味になってしまう。 

 

5:2ハゼを迎え、240度付近で消火し余熱で仕上げ

そして、そのまま2ハゼを待つ。2ハゼに入ったら排気穴を全開に。火力はさらに少し絞り、温度上昇を遅くする。そして温度が240度になったら消火。あとは余熱で煎り止めのタイミングを待つ。煎り止めのタイミングの判断は、手回しハンドルの手応えと温度のみ。前はテストスプーンで豆を出して見ていたこともあったけれど、豆温度が高いと正確な色がわからないので、最近はやらなくなった。 

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↑2ハゼを迎えると、けっこうな量の煙が発生する。焙煎機のすぐ上に換気扇があり空気清浄機も頑張るも、部屋のなかに煙が充満するのは避けられない……。

 

6:ざるへ移してドライヤーで冷却

ここだ! というタイミングですぐにざるへ移し、ドライヤーの冷風で空冷。このときチャフも一緒に飛ばす。で、とりあえず完成。

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↑ドライヤーで冷却する際、チャフの飛散をいかに少なくするかのひとつの回答が、洗濯ネットを使う方法。100均で売られている小さめのキッチンガードで洗濯ネットを袋状に自立させて使う。写真に映っているものは、そろそろ替えどき。

【ポイント】

この焙煎工程で、もっとも注意しているのが1ハゼから煎り止めまでの時間。

 

今のところ1ハゼの始まりから、2ハゼまでの間隔が1分半〜2分強くらい、煎り止めの目安を1ハゼ始まりから2分半〜3分くらいで火力を調節している。もう少し火力を抑えて、この時間を長くとっても良さそうだけれど、微圧計がないカセットコンロだとそれが難しい。だから今はこの間隔、火力で妥協している。

 

ちなみに火力を絞りまくって長く時間をとったところで美味しくならないのがコーヒー焙煎の難しいところ。このへんは焙煎機(環境)によってベストな間隔が変わってきそう。

 

ちなみに、1ハゼから2ハゼの間隔が短くなる原因は火力だけでなく、豆の投入量にも起因していて、量が少ないと、どうしても短くなりやすい。投入量100g、150g、180gと、いろいろ試してきたけれど、投入量が少ないと火力をさらに絞る必要が出てくるものの、カセットコンロだとそこまで微調整ができないので、投入量を増やしたほうが火力調整(温度管理)しやすくなる、というわけ。なので、最近は1バッチ200gにしている。で、仕上がりは174gくらい。

 

……というのが2017年夏の焙煎方法。

 

これが今後どう変わっていくのか!? それは本人もわからない。

 

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