というわけでカルディの焙煎機「Fortis」を使い始めたので、ファーストインプレッションを。
焙煎機のセッティングに10分かかる
前にも書いたように、うちはマンション住まいなので焙煎機を出しっぱなしにはできず、使うたびに設置する必要がある。
今のところキッチンで上の写真のような感じで設置して焙煎しているのだけれど、この状態にセッティングするまで10分程度かかってしまう(笑)。ちなみに写真は暖気中。
まだ慣れていないからというのもあるけれど、サンプルロースターよりも時間がかかるのは仕方ないかなー。もう少しタイム短縮できるように頑張ろう。ちなみに、ダクトホースを繋げる作業が気持ち的にいちばん面倒くさい……。
見てのとおり、キッチンのガスコンロの上に大きめのまな板を敷き(新調した)、その上に焙煎機をセット。チャフコレクターは、ちょうどよかったので焙煎機の収納ボックスに置くことにした。
火力とブロワーのバランスが難しい
さて使用感は、というと、最初はもう、戸惑う戸惑う(笑)。
まず、どのくらいの火力でどのくらいの時間、暖気すればいいのかわからない。説明書にはBT(豆温度)が200度になる程度と書いてあったので、そのとおりにしてみたけれど、それが正解なのかは投入量にもよるだろうから、今いろいろ試している段階。
あと初歩的なところで、初めてホッパーゲートを使って豆を投入したものの、豆を入れたことに満足してゲートを閉め忘れるとか、排出時にモタついてしまうとか……もう反省点だらけ。
このあたりのオペレーションは回数をこなして慣れるしかないね。
あとは火力とブロワー(チャフコレクター&クーラーのファン)のバランスが難しい。
火力は一定、ブロワーだけ上げると一気にBT(豆温度)が上がるとか、いっぽうでブロワーはそのまま火力のみを強くしても思ったより温度が上がっていかないとか、両方少しずつ上げると想定よりも上がっちゃうとか、そのへんの加減が全然まだつかめていない。頑張ろう。
ただ、やっぱり電動は便利だ〜。
ハンドルをずっと回さなくていいし、なによりずっと立ちっぱなしで焙煎しなくていい、というのが素晴らしい。サンプルロースターのときは3バッチも焼くと1時間半くらい立ちっぱなしだったから。
まだまだ『artisan』のグラフとにらめっこしながら焼いていて、つねに集中しているから頭は疲れるけれど、 焙煎そのものはだいぶ楽になった気がする。
そうそう、このローストロギングソフト『artisan』をMacで使っているのだけれど、使い始めるときに初期設定でハマってしまったので、この話を次回するつもり。
焙煎豆のクオリティは?
肝心の焙煎後の豆のクオリティについて。
今まで合計7バッチ焼いたけれど、どう焼くのが良いのか、じつはまだよく分かってません(笑)。
さっきも書いたように、何度に投入して中点を何度にしてどのくらいの火力で進めてブロワーの強さをどうするか……とか、そんなにすぐにつかめるわけないよね。
最初に焙煎した豆なんか不味いったらありゃしない。
3回目くらいでようやく「これなら許せる」というレベルになったけれど、サンプルロースターで焼いていたクオリティというか味にはまだちょっと距離があるかなー。
これまでで感じたことは、“よく言われている教科書的な焼き方をすると好みの味にならなさそうだ”ということ。
とりあえずは“こう焼くべき”みたいな固定観念は捨てて、自分なりの焙煎を追求するつもりです。
とりあえずはサンプルロースターの味に追いつかなきゃ。
ダクトホースの処理次第では煙問題がほぼ解決
ここからはFortisを使ううえでのノウハウ的なものを。
サンプルロースターのときは諦めていた煙問題。ぼくはキッチンで焙煎しているけれど、サンプルロースターだとなにをどうやってもキッチン&リビングが煙だらけになってしまっていた。これは仕方ないっちゃ仕方ない。
ところが、Fortisの場合はチャフコレクター&クーラーがある。つまり煙をある程度コントロールできるようになるから、煙問題はなんとかなるだろうと思っていた……けれど、実際は少し甘かった。
焙煎中は問題なくても、豆を排出した途端、部屋がいつものように煙だらけに……。
これはなんとかしなきゃと知恵を絞った結果、換気扇のフタを開けてダクトホースを突っ込むという、多少強引な処理で改善することに成功。
この方法がかなり調子良くて、前回、前々回までは“フタを開けて突っ込む”までやっていなかったためか、豆を排出した瞬間に部屋が煙くなっていたものの、この処理をしてからは排出後の煙すらほとんど気にならないレベルになった。それでも多少は出ちゃうけど。
予想していなかったカセットコンロ剛性不足問題
じつはKaldi Fortisをセッティングして、真っ先にわかったのがカセットコンロの剛性不足……。
本体の重量が重いせいで、それまで使っていたイワタニのカセットコンロ「達人スリム」だと本体上面のプレートがグニャグニャして本体が揺れてしまうのだった。
とはいえ、焙煎中に自然と揺れるほどではなく、手で揺らさなければ大丈夫なのだけれど、どちらかというと焙煎機の後ろ側のほうが重いせいか、五徳に乗せると、わずかながら後方に傾いてしまうほうが気になった。
サンプルロースターのときみたいに五徳を外して使えば問題なさそうだけれど、それだとバーナーの火を目視できなくなることに加え、空気を吸い込む口がバーナーの中央のみになることが気になり、五徳を外して使うことを断念。
かといって五徳を使うと剛性不足が露呈してしまうし、しかも五徳の向きを反対にしないと大きさ的にうまく五徳に乗らない。さらに、逆につけるとガスのフタを開けたときに五徳と干渉するなど問題が次々と……。
「仕方がない。カセットコンロを変えよう」と考えるまでに時間はかからず、20kgの重さにも耐えられるというイワタニ「タフまる」を新調することに。
ところが、この「タフまる」も、いざ使おうとしたら五徳が焙煎機のサイズとギリギリで、うまく乗せるのが大変だということがわかったので思いきって五徳を撤去、余っていたワンバイ材で本体を少し浮かせるという荒技に出た。
安定感も出て、本体まわりはようやくこれで解決。
戸建てだったら鋳物コンロと微圧計にするところだけれど、マンション住まいにそのような選択肢はありません(笑)。