豆難民になってしばらくした頃、ようやく、こ、これは!! という豆に出会った。2005年、赤坂の一等地にオープンした ZOKA coffee の豆、エスプレッソパラディーノ。5種類の豆を使った、ZOKAの看板ブレンドだ。
ZOKA自体はオープンしてすぐに利用したことがあって、なんだかオシャレな店だなぁ、とは思ったものの、味に関してはそこまでの衝撃はなかった。豆をよく買うようになったのは、それからだいぶ経った2011年。埼玉の熊谷に自社の焙煎工場ができてからかな、たぶん。
目白にある本店はもちろん、通販もよく利用した。2週に一度は買ったかな。どのくらいの量を買っていたかというと、年間にして20kgくらい。毎度200g入りの袋をいくつも買うので、業務用の1kg入りを売ってもらえないかと相談するも、個人だからと丁重にお断りされたことも……。その一方で、店頭で押してもらうスタンプカードがたまりまくり、そのおかげで、あそこで飲むドリンクはだいたいいつも無料だった。
ZOKAの豆は200g930円(後に980円になったけれど)で、安い。そのうえ、毎週店舗に焙煎したての豆が届くので、鮮度の良い豆を買うことができた。しかも、味もぼくの好みということで、結局2015年まで愛飲した。なぜ2015年かというと、2015年6月でZOKAが日本から撤退してしまったから……。日本で展開していたマルハンダイニングがZOKAブランドを終了させ、独自ブランド「Scrop Coffee Roasters」で再出発する、ということだった。
ZOKAの撤退は、正直、まいった。ようやくお気に入りの豆に出会えて、ここ何年かはハッピーだったのに、と。でも、よくよく考えてみると、赤坂のお店しかり、銀座の R25 cafeしかり、ZOKA系列店がどんどん閉店していたので、遅かれ早かれそういう運命だったのかも。
写真はZOKAの豆でつくった最後のカフェラテ。2015年の6月15日。